今回はマニアック(1980)をレビューしていきたいと思います。この作品は2013年にリメイクされていますが、今回はオリジナル版の方で。
1980年に公開されたアメリカのスラッシャーホラー映画です。監督はウィリアム・ラスティグ、脚本はジョー・スピネルとC・A・ローゼンバーグによるもので、ジョー・スピネル自身が主役を務めています。この作品は、特にそのグラフィックな暴力描写と、トム・サヴィーニによる特殊効果が話題となりました。
と言われてもなかなかピンと来ないと思うので、特殊効果を担当したトム・サヴィーニは初期のロメロ作品の特殊メイクなどを手がけていたすごい人なんだよーってのだけ覚えてもらえれば大丈夫です。ちなみにこの作品にゾンビは出ません。
【あらすじ】
巨漢のマザコン男フランク・ジトーと言う男がが夜な夜な女性を捕まえては頭皮をはぎ取って自分のコレクションにしていくって言う何ともマニアックなストーリーです。
フランクは母親からの虐待的な育てられ方の影響で、女性に対する歪んだ執着心と憎悪を抱えています。このトラウマが原因で、彼は夜な夜な女性を襲い、殺害した後、彼女たちの頭皮を剥ぎ取り、剥いだ頭皮をマネキンに被せ、自宅でまるで「家族」のように飾ることで歪んだ満足感を得ています。
ある日、フランクは写真家のアンナという女性と出会い、彼女に好意を抱きます。アンナと接することで、彼の人間性が垣間見える瞬間もありますが、やがてフランクの暴力的な衝動が再び彼を支配し・・・。
【レビュー】※ネタバレを含みます
レビューと言ってもなぁ…。なかなか難しいんです(笑) このフランクと言う男が主人公な訳ですが、映画の冒頭では女性を漁り、カップルや売春婦などを殺して頭皮を剥いでマネキンにくくりつけて…と同じような展開を繰り返すんですよね。
で、この時はまだフランクがどういう男なのかもよくわからないし、どんな気持ちで見ればいいのか…。マネキンを戦利品で着飾っている時に心情をボソボソ話すんですけど、そこで察するしかない難しさがあります。何よりも行動の動機がね…わからんのですよ。マザコンなのに女性が好き、自分は好きなのに相手は去ってしまうのではないか、じゃあ殺してマネキンにしちゃお☆
難しくない!? マザコンなのに女好きってとこがまず謎。去ってしまうって言うけど付き合ってもいないのに去ってしまうもなにもないだろうと。物語のメインになるカメラマンの女性といい感じにはなるものの急に車の中で母親のお墓参りに行きたいんだーって誘うのもいかがなものか…。ある意味ホラー。
そのカメラマンの女性に襲い掛かり、拒絶され腕を切られて逃げかえってから自室で今まで殺害した女性たちのマネキンに襲い掛かられる幻覚を見る訳ですが、これがオチにつながっていて今ではよくある手法ではあるものの1980年代だったら斬新な手法だったのかも知れませんね。特筆すべきはそこだけ!
【まとめ】
カルト的な人気はあるものの、これを見たからと言って共感される事もないだろうし、どんな映画なの?なんて聞かれた日には返答に困るので見なくてもOKです! きょとーんとしたい方だけ見てみてください。キョトンとするのキョは虚無のキョなのではないかと思い始めることでしょう。
リメイクの方もあんまり評価は高くなさそうなので、そんな映画もあったなーとタイトルだけは記憶の奥底にしまっておければいい作品かなと思います。
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