ドイツ発祥の「シュタイナー教育」という言葉を知っている方は多いのではないかと思います。オーストリア人の哲学者ルドルフ・シュタイナーが生み出した「自由への教育」とも言われる教育方法で、子供たち一人一人を尊重し、その個性を伸ばしていこうとするものです。身体を動かして意志の力を強める0-7歳、感情を育む7-14歳、思考を育む14-21歳という三つの時期を大切に考えているため、日本にも「自由ヴァルドルフ連盟」というシュタイナー教育の国際連盟に認められた一貫教育の学校があります。
身体、感情、思考。この三つのワードでピンときた方はスピリチュアルやメタフィジックスに興味のある方だと思います。シュタイナー教育を知らなくても、神秘思想家としてのシュタイナーはご存じかもしれません。『アカシャ年代記より』でアカシック・レコードを広めた人でもあります。シュタイナーは農業や医療、教育の大切さとともに、目に見えない世界の大切さも説いていました(この医療部分の理念から生まれたのが化粧品会社のWeledaです)。
シュタイナーはいわゆる透視能力者としても知られ、晩年には人智学協会(普遍アントロポゾフィー協会)を創設しました。『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』『いかにして高次の世界を認識するか』といった著書は日本の精神世界ブームの時期に広く読まれ、『秘教講義1-4』は現在でも霊的世界を探求する人たちに深遠な教えを与えています。