365日 光と闇の暦 2月3日 福を招く方角の神と追われる邪気 歳徳神と鬼
柄沢照覚(柄澤照覺), Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
節分(日本)
今日の光の神:歳徳神(日本民間信仰・福徳の神)
2月3日は節分です。歳徳神(としとくじん)は陰陽道の神で、福徳を司りその年の吉方位を定めます。歳神様、年徳などの別名を持ちます。節分に恵方巻きを食べる習慣は日本でお馴染みとなりましたが、これは歳徳神のいる方角を恵方と呼び万事に吉としているからです。歳徳神のいる方角を向いて縁起物を食べることで福を取り込もうという意味があります。歳徳神は牛頭天王の后とも素戔嗚尊の妻とも言われ、年ごとに居場所を変えて人々に福をもたらしてきました。歳徳神は特定の場所に留まらず、常に移動しながら福を配っています。
今日の闇の神:鬼(日本民間信仰・邪気の化身)
節分の鬼は邪気や災厄を象徴します。角と牙を持つ鬼は、虎の皮を腰に巻いて金棒を持った姿で描かれます。鬼は陰陽道の鬼門、北東の方角からやってくると言われます。「鬼は外、福は内」と唱えながら豆を撒いて邪気を追い払おうとする節分ですが、鬼は単純に悪の存在というわけではありません。『泣いた赤鬼』のように、日本の民話には元人間だった鬼や悲しい過去を持つ鬼の話も登場します。鬼は排除したくなる存在かもしれませんが、同時に恐れと共感の対象でもありました。
光と闇
歳徳神の福と鬼の邪気は、ある一面を裏返したものかもしれません。歳徳神が定める「吉方」は毎年変わり、去年まで吉だった方角が今年は凶になることもあります。昔は神だったのに、いつしか追い払われる存在になった鬼とどこか似ていないでしょうか。福と邪気の境界線は固定されたものではなく、時と場合によって変化します。何が福で何が邪気かは状況によって、またその時々の自分自身の判断によって決まるものなのかもしれません。
この日のテーマ:内なる鬼を追い払う
今日は節分、豆まきの日です。外側にいる「鬼」だけでなく、内なる鬼の存在に目を向けたことはありますか?あなたの中にある「追い払いたいもの」を考えてみてください。自分にとって重たくなった感情や好ましくない習慣、手放せずにいる過去の何かが、あなたの中で暴れていないでしょうか。歳徳神の方角が毎年変わるように、あなたにとっての「幸せ」も変化していきます。過去には福だったはずのものが、今は邪気になっているかもしれません。