コレ

365日 光と闇の暦 4月20日 大地の胎内と穀物の死 穀物神話とコレー

今日の光の神:穀物の神(世界の神話・死と再生の神々)

 穀物に関連する神話は、古代から世界中に広く伝わってきました。大地に蒔かれた種はその姿を変え、太陽と水の力によって芽を出します。種から植物へと変わるこの循環は死と再生の象徴と考えられ、多くの宗教で重要な位置に置かれています。古代エジプトのオシリス、メソポタミアのタンムズ、ギリシャのアドニスなどは死と再生を司る神で、いずれも穀物と結びついています。種が芽吹くように、死者もまた蘇ることが古代の人々の願いでした。

今日の闇の神:コレー(ギリシャ神話・冥界に下る乙女)

 穀物には、ある意味で死を迎えたと言える時期があります。穀物は収穫の時期になると刈り取られて脱穀されますが、これは一つの姿が死を迎えたと言えるでしょう。コレー(Κόρη/Korē)としてのペルセポネが冥界に下っている間、冬を迎える大地からは一時的に緑が消え、穀物を含む植物たちの多くが眠りにつきます。この「死の時期」がなければ、春の再生も存在しません。冬が象徴する「死」は、春に生まれ変わるための準備なのです。

光と闇

 種は土の中で殻が壊れることで芽を出すことができます。では、その殻はどこへ行くのでしょうか。殻は消えるわけではなく、土に還って芽の養分になります。コレーは冥界に連れ去られましたが、自分の選択で柘榴の実を口にしました。冥界の食べ物を摂取したために、コレーには冥界の力が宿ります。一度死の領域を通過した者は、それまでの自分とは変わっています。春に戻ってくるペルセポネは、それまでのコレではないのです。

この日のテーマ 種の死

 望んでいないのに環境が変わってしまった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。親の都合による転居や好きな相手との突然の別れなど、人生には受け入れにくいことも起きてしまいます。コレーも意志に反して冥界に連れ去られましたが、冥界で柘榴を食べたのは強制されてのことではありませんでした。連れ去られた場所で意志を持って何かをするのは、そこを受け入れるということです。望まない変化の中で、あなたが自分の意志で口にしたものは何だったでしょうか。

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