365日 光と闇の暦 4月25日 四方を守る者と魔王 四天王と第六天魔王
今日の光の神:四天王(仏教・護法神)
四天王は仏法を守護する護法神で、須弥山の中腹で東西南北のそれぞれを守っています。東は持国天(じこくてん/サンスクリット: धृतराष्ट्र/Dhṛtarāṣṭra)、南は増長天(ぞうちょうてん/विरूढक/Virūḍhaka)、西は広目天(こうもくてん/विरूपाक्ष/Virūpākṣa)、北は多聞天(たもんてん/वैश्रवण/Vaiśravaṇa、毘沙門天)が受け持っています。夜叉や羅刹、那伽などそれぞれ二種類、合計八体の八部鬼衆と呼ばれる眷属を従えており、物部氏との戦いに勝った聖徳太子は四天王寺を建立しました。
今日の闇の神:第六天魔王(仏教・欲界の魔王)
第六天魔王は仏教における魔王とされ、私たちの住む欲界の最上層である他化自在天(たけじざいてん/サンスクリット: परनिर्मितवशवर्तिन्/Paranirmitavaśavartin)を支配しています。マーラ(サンスクリット: मार/Māra Pāpīyās、魔羅)、パーピーヤス波旬(はじゅん/サンスクリット: पापीयस्/Pāpīyas)とも呼ばれ、修行者の悟りを妨げて欲望の世界に留めようとします。四天王が四方から仏法を守るように、第六天魔王は仏陀に対してしたように修行者を誘惑し、悟りの道から引き離す存在です。
光と闇
四天王は仏法の外敵が入ってこないように須弥山を守っていますが、第六天魔王の誘惑は内側からやってくる精神的なものです。あらゆる方向に敵がいるように見えたとしても、最も手強い敵は自分自身の中に存在する欲望ではないでしょうか。しかし外側がしっかりと守られていればこそ、内なる戦いに集中することができます。四天王と第六天魔王は仏法に対して正反対のように見えますが、どちらも修行者に「どれだけ仏教に向き合えるか」を問いかける存在という点で、両者の最終目的は同じなのかもしれません。
この日のテーマ 外の守りと内の敵
どれだけ外側からの侵入する敵を警戒していたとしても、自分自身の敵として内なる欲望を認識していなければその防御は完全なものとは言えません。人間は外からの脅威への対策はできるのに、内側から湧き上がる誘惑には驚くほど無防備なのではないでしょうか。精神的な脆さは一概に「悪」とは言えませんが、目標や目的を持った人間にとって誘惑はその達成を遅らせてしまう原因にもなります。本当の戦い外側ではなく、私たち自身の内側にあるということに気づかなければなりません。