イドゥン

365日 光と闇の暦 4月28日 若返りと老い イドゥンとゲラス

今日の光の神:イドゥン(北欧神話・若返りの女神)

 北欧神話の女神イドゥン(Iðunn)は永遠の若さをもたらす黄金の林檎の管理人で、詩の神ブラギの妻でした。アースガルズの神々はこの林檎を食べて永遠の若さを保っていました。ある時ロキの策略によって無邪気なイドゥンと林檎が巨人に奪われ、神々は年老いてしまいます。ロキは怒った神々に彼女を取り戻すよう命じられ、イドゥンを木の実に変えて救出しました。イドゥンは青春や若さ、不老不死を象徴しています。

今日の闇の神:ゲラス(ギリシャ神話・老いの神)

 ゲラス(Γῆρας/Gêras)はギリシャ神話で老いを司る神で、夜の女神ニュクスの子とされています。死の神タナトスや眠りの神ヒュプノスの兄弟にあたり、白髪で痩せ衰えた老人の姿で表現されます。英雄ヘラクレスがゲラスと戦って老いを退けたという逸話は、人間が抗いようのない時間の流れに挑むことを象徴しています。北欧の神々がイドゥンの林檎を失って衰えていく様子は、まさにゲラスの影に呑み込まれていく過程でした。

光と闇

 イドゥンの林檎は「外部から補給される生命力」なのに対し、ゲラスは「内側から進んで行く衰え」を表しています。イドゥンと林檎を失った北欧の神々は、どれほど強大な力を持つ存在でも維持するための糧を欠けば老いに屈するしかないという事実を突きつけられました。若さは一生続くわけではありません。確実に進行する老いに対し、常に新しい活力を取り込み続ける作業を止めた瞬間に失われていく類のものです。

この日のテーマ 若さの条件

 何もしなければ肉体も感性も老いていきます。若くありたいと願うとき、私たちは自分の中に何を取り込む必要があるのでしょうか。新しい知識を吸収する、あえて不慣れな環境に身を置くなどの刺激は、自分を更新する糧となるでしょう。ただ惰性でやり過ごす一年と目的を持って能動的に動く一年では、過ごす時間の密度は違うものになります。若さを保つために、あなたは自分にどのような栄養を与えているでしょうか。

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