鍾馗

365日 光と闇の暦 5月5日 龍を追い払う節句 鍾馗と旱魃

今日の光の神:鍾馗(中国・魔除けの神)

 鍾馗(Zhōng Kuí)は中国の魔除けの神です。唐の玄宗皇帝が熱病に苦しんでいたとき、夢の中に現れて小鬼を退治したという伝説があります。鍾馗はかつて科挙に首席で合格したのに醜い容貌を理由に取り消され、宮殿の階段に頭を打ちつけて死んだという人物です。玄宗が手厚く葬ったことを死後に知り、その恩に報いるため神となりました。日本でも端午の節句に鍾馗の人形や絵を飾り、子どもの健やかな成長と邪気払いを願います。

今日の闇の神:旱魃(中国・干ばつの鬼神)

 旱魃(Hànbá)は中国神話に登場する干ばつを引き起こす女性の鬼神です。蚩尤(しゆう)の戦いで黄帝軍を助けて暴風雨を止めましたが、その力があまりにも強かったため旱魃が地上にいる限り雨が降らなくなってしまいました。追放されてもなお行く先々で干ばつが起きるため、民衆は彼女を恐れました。旱魃は力が制御できなくなる悲劇を描いていますが、善意でしたことが災厄に転じることもあると示しています。

光と闇

 鍾馗は不遇の死を迎えましたが死んだあとで魔を退治する神となり、旱魃は功績を残した代償として災厄をもたらす鬼神となりました。単純な善悪では彼らを説明することは難しいでしょう。鍾馗は自らを手厚く葬った黄帝のために守護神となり、旱魃は味方のために戦ったにもかかわらず疎まれる存在になりました。ある一面を見てこれは善だこれは悪だと決めつけようとしても、その境界は思った以上に明確ではないのかもしれません。

この日のテーマ 醜い守護者、美しい災厄

 あなたにとって耳の痛いことをいう人間が、本当はあなたのことを一番思っていたと感じたことはありませんか?それとは逆に、いつもあなたを受け入れているように思えた人が、ただ何となくその場をやり過ごしていただけだと気づいた経験があるかもしれません。その人の態度や見た目など、外側に見えているものだけで本質は判断できません。見た目の印象と中身が逆転していたという経験は、思い返せばいくつもあるのではないでしょうか。

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