365日 光と闇の暦 5月6日 星空を読む者たち ウラニアとニュクス
今日の光の神:ウラニア(ギリシャ神話・天文のムーサ)
ウラニア(ギリシャ語: Οὐρανία / Urania)は天文学を司るギリシャ神話の9人のムーサ(ミューズ)です。その名は「天の」を意味し、ウラノス(天王星)の語源にもなりました。コンパスと天球儀を持った姿で足元には星図がを広げた姿で描かれることが多い女神です。古代ギリシャでは天文学は単なる自然科学ではなく、宇宙の秩序を読み解く神聖な知識でした。ウラニアに導かれた者は星の動きから季節を知り、神々の意志を推し量ろうとしたのです。
今日の闇の神:ニュクス(ギリシャ神話・夜の女神)
ニュクス(ギリシャ語: Νύξ / Nyx)はギリシャ神話での原初の女神で、夜そのものの化身とされています。カオスから生まれた最も古い存在の一人だったため、ゼウスですら敬意を払っていました。ニュクスは死(タナトス)、眠り(ヒュプノス)、運命(モイラ)、復讐(ネメシス)など、強大な力を持つ神々の母としても知られます。ニュクスが翼を広げると世界は暗闇に包まれ、人間は無力さを思い知らされました。
光と闇
ウラニアは夜空を観測して天体の動きからいろいろな事象を読み解きますが、その夜空を作り出すのがニュクスです。星を見るためには闇が必要で、その闇があればこそ星は輝くことができます。夜という存在なくして天文学の発展はありませんでした。見えないものがあるからこそ、見ようとする意志が生まれるのです。
この日のテーマ 闇が与えるもの
人生の辛かった時期に多くのことを学んだという人は少なくありません。順調なときには見えないものが、厳しい状態に陥ったときはじめて見えることがあります。もちろんただ辛い経験をすることがいいことだと単純に言うことはできません。けれど闇がなければ見えなかった経験の真価によってその後の人生が変わる可能性はあるのではないでしょうか。闇の中で輝く星たちは旅人たちの指針となってきたのです。