
365日 光と闇の暦 5月8日 傷を癒す者と傷を負わせる者 エイルとニーズヘッグ
今日の光の神:エイル(北欧神話・癒しの女神)
エイル(古ノルド語: Eir)は北欧神話に登場する癒しの女神で、名前は古ノルド語で「助け」「慈悲」を意味します。エイルは女神フリッグの侍女のうちの一人で、負傷した戦士たちの傷を癒しました。戦場の乙女たちとして知られるヴァルキューレの一人に数えられることもあり、戦場から勇者を選ぶだけでなくその傷を治す役割も担っていたと考えられます。薬草の知識に長けたエイルは、呪文と軟膏で死の淵から戦士を連れ戻しました。
今日の闇の神:ニーズヘッグ(北欧神話・世界樹を蝕む龍)
ニーズヘッグ(古ノルド語: Níðhöggr)は、北欧神話の世界樹ユグドラシルの根元に棲んでいた龍です。名前の意味は「怒りに燃えて打つ者」で、常に世界樹の根をかじり続けていました。ニーズヘッグは冥界ニヴルヘイムで偽の証言をした者や殺人者の死体を食らうとされています。ニーズヘッグは世界の土台そのものを少しずつ弱らせていて、ラグナロクで世界が崩壊するときが来るならその一因はニーズヘッグにあります。
光と闇
エイルは傷を負った者たちを癒しますが、ニーズヘッグは世界樹の根を齧り続けています。エイルとニーズヘッグは世界の崩壊を止めようとする者と進める原因となるものの対比です。戦士たちを治療して完全な破壊を先送りすることはできても、いつか世界が崩壊するのを永遠に防ぐことはできません。それでもエイルは治療を続けます。彼女は自分の力には限界があることを知りながらも、その行動を止めることはないでしょう。
この日のテーマ 齧られ続ける根
今すぐ目の前に差し迫っている危機ではなくても、少しずつ土台が削られてそれまでの世界が一変してしまった経験はあるでしょうか。ゆでガエルという言葉が表すように、危機を感じなければ人はなかなか動きません。小さな問題を放置しているうちに、気づいたら手遅れになってしまうことがあります。崩壊を止めるには根気よく対処し続けることが必要かもしれません。今、あなたの世界樹の根は何かに齧られていないでしょうか。