西洋占星術入門(6) マイナーアスペクト 宇宙の幾何学模様に隠された角度
西洋占星術入門(1) ホロスコープの全体像
西洋占星術入門(2) 10天体を知る
西洋占星術入門(3) 月星座とアセンダント
西洋占星術入門(4) 12ハウス 人生における12のステージ
西洋占星術入門(5) アスペクトの基礎 天体同士の会話を読む
メジャーアスペクトの5種はプトレマイオス以来2000年近く占星術の基本となっていますが、円を2、3、4、6で割ったものにしか意味はないのでしょうか。5で割ったら?7は?9は?—こんな疑問に取り組んだのが、天文学者にして占星術師でもあったヨハネス・ケプラーでした。
ケプラーとハルモニケ・ムンディ
ケプラーは「宇宙の調和(ハルモニア)」について探求し、惑星の楕円軌道を発見したことで知られます。彼は著書『Harmonice Mundi(世界の調和)』で和声と天体配置の数学的な対応関係について説明し、その中で5大アスペクト以外にも有効な角度があると主張しました。それがクインタイル(72度)、バイクインタイル(144度)、セスキクォドレート(135度)、セミスクエア(45度)と呼ばれるものです。ケプラーの論拠は、正五角形、正八角形など、円に内接する正多角形の角度には調和的な意味があるというものでした。
マイナーアスペクトは占星術界で広く採用されたわけではなく、多くの占星術師は5大アスペクトだけで十分だとして「あってもなくても困らないもの」と考えられてきました。その傾向が変わり始めたのは20世紀後半になってからです。
ジョン・アディーのハーモニクス理論
イギリスの占星術師ジョン・アディーは円の分割数(ハーモニクス)を体系的に研究し、「すべてのアスペクトは円の分割である」という考え方を提唱しました。ここではメジャーアスペクトもマイナーアスペクトも本質的に同じ原理に基づいていて、円を2で割れば180度(オポジション)、3で割れば120度(トライン)、4で割れば90度(スクエア)。そして5で割れば72度(クインタイル)、7で割れば約51度26分(セプタイル)、9で割れば40度(ノヴァイル)。
どこまで意味を取るかは占星術師によって異なりますが、現在注目されているのは5分割(クインタイルシリーズ)、7分割(セプタイルシリーズ)、9分割(ノヴァイルシリーズ)の三つです。
クインタイルシリーズ 5の力
クインタイル 72度 バイクインタイル 144度
5は四角形(4)を超える最初の数で、4が表す物質的な安定を超えて新しいものを生み出す力です。五芒星(ペンタグラム)の角度でもあり、古代から創造と魔術を象徴してきました。
クインタイルは「才能」や「創造性」を表します。この角度で結ばれた天体は、意識して努力しなくても自然に連携して独自の表現を生み出す傾向があります。マイナーアスペクトの中でクインタイルが「最も影響力がある重要な角度」だと主張する占星術師もいます。
クインタイルがある天体同士の領域では、その人独自のやり方やセンスが見えることが多いです。太陽と金星のクインタイルでは自己表現と美的感覚が独特の形を作り、火星と天王星のクインタイルなら動き方に革新性がある、といった読み方になります。オーブは一般的に2~3度、実践では3度以内が目安です。