365日 光と闇の暦 7月6日 癒しの水 ブリジッドとフォモール族
今日の光の神:ブリジッド(ケルト神話・癒しと火と詩の女神)
ブリジッド(アイルランド語: Brighid / ブリギッド)はケルト神話の詩と鍛冶と癒しを司る女神です。キルデアの聖所では彼女に捧げられる火が絶えず燃やし続けられ、近くにある泉が巡礼者の傷を癒したという伝承があります。燃える火と癒しの水は本来なら打ち消し合う力ですが、その両極を内包していたのがブリジッドです。キリスト教が広まってからはは聖ブリジッドとして信仰され、今でも彼女の火と泉への祈りは続いています。
今日の闇の神:フォモール族(ケルト神話・混沌の巨人族)
フォモール族(アイルランド語: Fomoire / フォヴォレ)はケルト神話で古くからアイルランドにいたとされる巨人族で、海の底や地の果てに住み、片目や片腕などどこかが欠けた姿が特徴とされる人々です。彼らの住む島へやってきたトゥアハ・デ・ダナーン神族とは殺し合う一方で婚姻も重ね、混血が進んでいきました。神族側を勝利に導いた英雄ルーの母方もフォモール族の血統です。倒すべき敵の血が神々たちに流れていたのです。
光と闇
ブリジッドは作用を打ち消し合うはずの火と水を自分の中に併せ持っています。そしてフォモール族は神族たちの敵でありながら、混血することでその血を神々の中に残しました。どちらも対立する二つの要素が一つのまとまりの中に同時に存在しているという物語です。ケルト神話に残るアイルランドの神々は、敵であるはずの対象も正反対で対立する要素も内側に抱え込んだまま今現在まで遺されています。
この日のテーマ 対立と混合
両極端な相容れない選択肢を目の前にしたとき、私たちは無意識にどちらかを選び、落とした選択肢側を遠ざけようとします。けれど火を選んで水を捨てればどちらかの要素した残らず、敵を一人残らず滅ぼそうとすれば生まれるはずだった可能性も消えてしまいます。片方だけを選ぶとき、両方が存在することでしか生まれないものは失われることになります。私たちはふたつの選択肢の中で、何を選ぶことが最適解なのでしょうか。