ラマシュトゥ除けの護符

365日 光と闇の暦 8月5日 産室の攻防 グラとラマシュトゥ

今日の光の神:グラ(メソポタミア神話・治癒の女神)

 「偉大なる者」を意味するグラ(アッカド語: 𒀭𒄖𒆷/Gula)は、イシンの大神殿に祀られた治癒の女神です。ブッルツァ・ラビの讃歌では薬草の知識がありメスと包帯を操ると詠われ、病人は神殿で眠って夢でグラの診断と処方を受けました。彼女の足元には常に犬がいて、神殿へと続く参道の下からは丁重に葬られた30体以上の犬の墓が見つかっています。犬は傷を舐めて治すため、グラの癒しを象徴していました。

今日の闇の神:ラマシュトゥ(メソポタミア神話・産褥を襲う魔女)

 ラマシュトゥ(アッカド語: 𒀭𒆷𒈦𒌅/Lamaštu)は天空神アヌの娘で、獅子の頭に猛禽の爪を持ちます。人間の赤ん坊の肉を欲しがり、それが原因で天から地上に投げ落とされました。ラマシュトゥは妊婦の腹を七度なでて胎児を殺し、産室に忍び込んで生まれたばかりの子を奪います。七つの名前すべてを口にされると力を失うとされたため、人々はその名を唱え、粘土の像を櫛や食料と共にロバに乗せて荒野に追い払いました。

光と闇

 グラとラマシュトゥはどちらもアヌの娘とされ、人間の命が危険にさらされるとき近くにいる女神です。グラは病人の命を死の縁から引き戻しますが、ラマシュトゥは生まれようとしている命と生まれたての命を奪っていきます。人々はグラに犬の像を納めて治癒を祈り、ラマシュトゥには護符を吊るして遠ざけようとしました。古代メソポタミアの人々は、出産が祝福の場所であると同時に無防備な場所でもあると知っていたのです。

この日のテーマ 始まりの脆さ

 この世界に生まれるものはすべて、誕生直後が一番弱いと言えます。生まれたばかりの命と同じように、始まったばかりの物事は些細なきっかけで途切れてしまいます。新しく始めた習慣は定着までに時間がかかり、これから始まるプロジェクトの完成形を今見ることはできません。それでも無防備で弱かったものは少しずつ成長していきます。古代の産室は護符で守られましたが、あなたはその成長をどう守っていきますか?

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