純白のドレスに身を包み、大勢に祝福され永遠の愛を誓う人生の大イベント「披露宴」。披露宴、一体どんな日を選びますか?披露宴だけでなく入籍の日取りなど、人生の大イベントをとりおこなうお日柄ってありますよね。お日柄がいいといえば…イメージするのは、大安だと思います。「大きく安泰」って、字面を見ても“いい日”って感じがします。その反対に悪いイメージといえば「仏滅」。仏さま滅びちゃってますから、何か悪いことが起こりそうな気がしますよね。
「だから披露宴も入籍も大安にしようと思ってるの!」というあなた。ちょっと待って!もしハレのイベントを縁起をかつい大安にしようと思っているなら、そのチョイスをよく考えていただきたいんです!披露宴といえば、親族や友人らを招き、二人がオフィシャルな夫婦になったことを地域・社会に知らせるいわばスタートの日。そのスタートの日に大安はふさわしくないんです!
そもそも大安とは何かを知ることで、その理由が見えてきます。大安や仏滅は「六曜」という暦の運勢のひとつです。その名の通り全部で6種類あり、大安と仏滅のほかに先勝・友引・先負・赤口というのがあります。友引はお葬式できない!など、日常で見聞きすることも多いと思います。
では大安は「ラッキーデイ」なのか。占い師として結論を言わせていただければ、NO!大安は縁起上、「運気が高止まりする最高潮のタイミング」なのです。つまり、披露宴を大安に執り行うということは、「今日が人生最良のときです!ここからは下降していきます!」ということになります。
披露宴をするにあたってベストなタイミングはいつ!?ということになりますが、ズバリお答えすると「仏滅」なんです。まず仏滅という字ですが、明治以前は「物滅」と表記することが一般的でした。「滅」という字は、滅びるというより「虚」つまり数字のゼロを示しているのです。披露宴を仏滅にするということは、「ここがゼロ地点、これ以上悪くはならないから積み上げていこう!」となります。
ただ、「大安に披露宴しちゃった…」というあなた。気にしなくて大丈夫!六曜という暦の占い、出自があやふやな上に根拠が希薄で使う占い師はほとんどいないんです大安や仏滅という日柄を気にして行事の日取りを決めるようになったのは明治以降ですし、よくイメージされる仏教との関わりを示す資料も存在しません。個人的な見解としては、月曜日~日曜日の七曜で割り切れない閏年の計算に「6」という数字が補助的に使われ、いつのまにか風習として定着したのでは、と推察しています。
悪い日があれば当然よい日ができ、ハレの日である披露宴であればお金は多少かかってもいい日にしたいと思うのは人情です。でも仏滅(物滅)、お値段もリーズナブルな上に縁起上もいいなんて、選択肢としてありだと思いませんか?デメリットはおじいちゃんおばあちゃん世代が受け入れてくれない可能性が…というるくらいじゃないでしょうか。