日本の占いではあまり見かけないような気がしますが、西洋の伝統的なおまじないや占いに多いのが「未来のパートナーのルックス」を知るためのものです。日本では昔から「見目より心」などという格言が多く、心から愛する人の容貌などを気にしてはいけない、というタブー感が強いせいでしょうか。あるいは、自分からある程度積極的に動かなければいけない西洋の恋愛事情を考えると、どんなルックスの人を狙えばいいのか、というポイントが重要になってくるのかもしれません。
様々なテクニックがある中で、気軽に実行しやすいものが今回のタイトルになっている「魔法の鏡」でしょう。なんだかミステリアスな響きでいかにも未来が見えてきそうですが、実際には特別な鏡があるわけではありません。用意するのは、いつも使っている大きめの手鏡一つだけ。ただここにちょっと秘訣があります。できるだけ、古ボケている鏡を使うのが、コツなんです。
それが用意できたら、仲の良い友達と二人一組になって座りましょう。誰から始めても良いのですが、鏡を手に持った方の一人は、組んだ相手の斜め後ろあたりから「この鏡に未来のパートナーが映っている!」と大きな声で叫びながら、いきなり鏡を差し出しましょう。そう、相手がふいをつかれてびっくりするくらいがちょうど良いのです。
そして、じっくり鏡を見る時間を与えずに、さっと引っ込めてしまうのも大切です。いきなりでびっくりする、斜め後ろから古い鏡が出てきてあまりはっきり見えない、しかもその鏡はすぐに目の前から消えてしまう。そのため、魅せられた方の視野にはかすかな残像しか残らないかもしれません。でもだからこそ、それが未来のパートナーの顔に見えるのだとか!
こうした占いにはロジックがあるわけではありませんから、体験してみることでしか、その楽しさは分かりません。のんびりした休日の午後にでも、友達と試してみましょう。
(ヘイズ中村 魔女・魔術師&占い師・執筆家
中学生時代から研究と修行の道に入ったのに神秘性の欠片もない神秘家
HP https://www.fortunamoon.com)