世界の都市伝説を巡るお話、略して『せとでん』。名古屋を走る電車とは全く関係ありませんのであしからず。
サイレンヘッドはカナダ発祥の都市伝説です。2000年代後半から2010年代にかけてインターネットを通じて広がり話題になりました。割と近年に発生した都市伝説なので新参者ですね。サイレンヘッドとは何かと言うと、頭が2つのサイレンをくっつけたような形をしている巨大な怪物です。身長は12mもあり異常に細長い人型、体はミイラ化した皮膚や金属のような素材で覆われています。手足も異常に長く骨ばっていて指もとても細長いです。
頭についたサイレンからは不気味な音やサイレンの音、聞こえる人に近しい者の声真似をしたりして人間をおびき寄せることが出来るとされています。サイレンヘッドは森に住み、これらの音を使って人間をおびき寄せ、捕まえて食べたりしてしまうそうです。そのため、犠牲者の死体は見つからないことが多いのです。驚異的な速さで移動出来ることと高いステルス性をもち、その姿を確認した時にはもう手遅れ。確実にサイレンヘッドの餌食なってしまう事でしょう。その姿はスレンダーマンに似ており、過去の都市伝説や映画などに影響を受けている箇所がいくつか見られます。
サイレンヘッドをモチーフにしたゲームも登場しています。これらをYoutuberがプレイした事で一気にサイレンヘッドの名前が広がりました。そのほかにも有名なゲームのMODとしてサイレンヘッドが作られたこともあり、全世界中に広がっていた怪物です。日本でも空飛ぶサイレンヘッドの画像が出回っていたり、TikTokではアメリカやフィリピンでの目撃情報が投稿されていたりします。
ちなみに日本のホラーゲーム「SIREN」とは全く関係がなく、同ゲームを元に制作された映画「サイレン〜FORBIDDEN SIREN〜」にも全く関係がありません。SIRENをプレイして「サイレンヘッドが出てこないじゃないか!」と怒るのはやめましょう。SIRENに出てくる敵は全て屍人です。
ここでネタバレですが、サイレンヘッドはカナダのクリエイターが旧Twitterで発表した完全にフィクションのクリーチャーです。色々な設定も彼が考えたもので、本人が架空のキャラクターだと公言はしているのですが、世界中で目撃談や動画が撮影されました。このことから一部では本当にいるのでは?と言われる原因となりました。
ここで間違えてはいけない事のお話をします。日本には古来から言霊と呼ばれる現象があります。人々が発した言葉が吉凶をもたらすと考えられるとされ、良い言葉を言えば良い結果に繋がり、悪い言葉を言えば悪い結果に繋がる・・・。各地で見られたサイレンヘッドもそういうことかもしれません。創作したのはカナダのクリエイターなのは間違いないのですが、人々が面白がってここで見た!あそこにいた!と面白おかしく言っている中に本物が混ざっているのかも知れませんし、実は被害にあった人もいるのかも知れません。だって痕跡も残さず食べられてしまうのですから・・・。