ペトラ遺跡 シークからエル・カズネ

オーパーツ大好き!ペトラ遺跡

 今回は「ペトラ遺跡」をご紹介いたします。オーパーツと言うか現代でも解明されていない不思議な建造物のイメージが強いでしょうか。解明されていない謎なのでオーパーツとも言えますね。

 ヨルダンの南部、死海とアカバ湾の間の山岳地帯にある大きな都市型の遺跡群です。渓谷の中に造られていて自然の要塞にもなっていました。

 ペトラに続く道をシークと言い、高さ91~182mもある水の浸食によって滑らかに削られた自然の断層の壁に挟まれた岩の裂け目のような道を進みます。道幅は3m程度で長さは1.2kmほどあります。このシークを抜けると一番有名なエル・カズネ(宝物殿)に到着します。岩山を削って作られた壮大で神聖なファサード(建物の正面から見た外観)をしていて、高さ約40m、幅約25mくらいの大きさで砂岩の岩肌を掘って造られたものです。彫刻は古代ギリシア建築やローマ風の装飾をもち、このペトラ遺跡を建造したナバテア人の技術の高さや芸術性の高さがわかります。

 この辺りには紀元前2世紀ごろナバテア王国と呼ばれナバテア人が支配していました。元々は遊牧民でしたがキャラバン交易を通じて莫大な富を作り、先住していたエドム人を排除して定住したと言われています。この王国はローマに攻め込まれて属国となり吸収されるまで270年くらい存在していました。

 キャラバン交易をしていたことやメソポタミア文明の地なことなどからとても国際色豊かな文化がありました。乾燥地帯であるにも関わらず都市が出来たのは高度な水路網と貯水槽があったからとも言われています。雨水を巧みに蓄えて都市の生活を支えていました。

 エル・カズネの他にも、エド・デイルと呼ばれる修道院もエル・カズネと並ぶ大建築で、800段にも及ぶ階段を登った先に広がる巨大なファサードは圧巻です。円形をしたローマ劇場や王家の墓群や大神殿など、都市として十分な機能を持ち合わせていました。

 大地震によって砂に埋もれてしまった箇所も多く、現在も砂漠の奥地で謎を抱えたまま訪れる人を待ち続けているかもしれませんね。世界遺産にも登録されていて観光も出来るので是非行ってみて欲しいところではありますが、もっとお手軽に見る方法があるんです。

 それはですね、映画やゲームでこの遺跡が出てくるものがあるんです!

 一番有名なのは”インディージョーンズ/最後の聖戦”です。キリストの聖杯を巡ったクライマックスの戦いが繰り広げられるのがこのペトラ遺跡です。ゲームでもとレジャーハンターを題材にしたアンチャーテッドと言うアクションゲームのシリーズがあるのですが、その中の”アンチャーテッド 古代神の秘宝”と言うシリーズ最終作で探索場所として出てきます。興味がある方はこちらでペトラ遺跡群を体験してみてくださいね。

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