紫鏡 20歳まで覚えていたら死ぬ言葉
「紫鏡 むらさきかがみ」という言葉を20歳の誕生日まで覚えていると死ぬ、という都市伝説があります。これを解くためには「白い水晶」、一部では「ピンクの水晶」と唱えなければなりません。これは1980年代、小中学生のノートの回し書きと噂話が全国に拡散したものです。インターネットが普及する以前、子供たちの口コミは現代のSNS拡散に匹敵するほど伝播力がありました。
「忘れなければいけない」と言われると、人はかえってそれが頭から離れなくなります。心理学でいう「シロクマ効果—白いクマのことを考えるなと言われると考えてしまう―と同じように、「紫鏡を忘れろ」という指示は実質的に「紫鏡を覚えておけ」ということになります。つまりこの都市伝説は、聞いた瞬間に発動する仕組みだったのです。
20歳の誕生日が近づいた頃、この言葉を思い出して怖かった人もいたのではないでしょうか。「忘れてたのに、成人式の日に急に思い出した」という話も聞きます。忘れたはずの記憶が時期が近づいたことで意識に浮上してくるという、呪いとしては非常に優秀な作りになっています。
…なのですが、この呪いには「白い水晶」という解除の方法があります。本物の呪いなら簡単には解けないはずですが、逃げ道があったわけです。このおかげで「紫鏡」は「ルールのあるゲーム」になり、子供たちは安心して怖がることができました。「紫鏡って知ってる?」「やめてよ!」「大丈夫、白い水晶って言えば解けるから」—といったやりとり自体がカジュアルにして成立していたのです。
ちなみにこの記事を読んでしまったあなた…、20歳を超えているなら心配はいりません。でももしまだ10代だとしたら、念のため「白い水晶」を覚えておいてくださいね。