オカルトに興味がある人なら、一度はエジプトのスフィンクスの足元に隠されているという小部屋のことを聞いたことがあるのではないでしょうか。この小部屋はエドガー・ケイシーの予言にも登場し、ケイシーのリーディングでは1万年あまり前とされるスフィンクス建造当時の記録を残した図書館への入口だと言われ、古代ギリシャの歴史家ヘロドトスはエジプトの地下迷宮の存在について、実際に見たと述べています。
十二王は共同で記念物を残すことをきめ、モイリス湖のやや南方、「鰐の町」といわれる町とほぼ同じ線上に「迷宮」を建てた。私は自分の眼でこの迷宮を見たが、それは誠に言語に絶するものという他はない。(略)迷宮には屋根のある中庭が十二あり、六つが北向き、六つが南向きで、正面入口が相対し、かつすべて接続しており、同じ外壁で囲まれている。部屋は二層を成して地下室とその上に建てられた上部の部屋とがあり、部屋数は各層がそれぞれ千五百、両層合せて三千ある。
(ヘロドトス『歴史』より)
この迷宮はカイロの南の町、ファイユームにあるハワーラ・ピラミッドの地下のことだと言われています。大ピラミッドから続く地下通路…というより、ヘロドトスの残した記録を読むと広大な地下都市があったのではないかとも思えます。
1982年、スタンフォード研究所がスフィンクス周辺に三つの空洞があるのを発見しました。そして地震波を測定することでスフィンクスの前足の間と左右に空洞があることがわかり、1987年には早稲田大学のチームも電磁測定器を使ってスフィンクスの前と左肘の下にある空洞を見つけています。フロリダ大学のチームは1996年にスフィンクス前方にある部屋とトンネルを発見しました。ところがこれらの大発見にもかかわらず、エジプト当局は部屋の発掘を禁止、さらには遠隔操作による調査まで禁止してしまったのです。
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