人は死んだらどうなるのか…きっと誰でも考えたことがあるだろう。「嘘をついたら、死んだあと地獄に落ちて閻魔様に舌を抜かれる」などと言われて眠れない夜を過ごしたことがある人も多いのではないかと思う。聖人君子でも何でもない自分みたいな人間が死んだらどうなるのか、子供の頃からずっと気になっていた。死後の世界について語った本は宗教的な教えを説いたものだけでなく、精神世界・スピリチュアルのカテゴリでも多く出版されている。
天国と地獄は本当にあるのか?という疑問だが、霊能者やサイキックたちの中には「あると思っている人間にはある、ないと思っている人間にはない」という人も多い。死後の世界は本人の想念によって行く場所が分かれており、傍から見れば地獄にいるように見えても本人にはそうとわからないことも多いんだそうだ。仏教を信じている人は仏教的な極楽に、キリスト教の信者は天国に行くことになるのだろう。自分からすれば住んでいるところは天国だが、ほかの地域で暮らしている人から見たら地獄みたいな場所だと思われているかもしれないわけで、その説についてはなんとなく理解できなくもない。
【死後の世界ではどんな生活をしているのか】
『誰も書けなかった死後世界地図』は、死んで霊体になったフランチェッツォという人間が、霊媒師A・ファーニスの手を借りて死後の世界について語った本だ。ファーニスは19世紀に活躍した霊媒だが、その当時出版された本はイギリスでベストセラーになったという。これによると、死後の世界はいくつかの階級のようなものに分かれている。いわゆる「地獄」に一番近い場所では、この世界と作りは同じだがすべてが暗く邪悪な世界が広がっている。だが、本人が何かおかしいと気づき変えていこうとすることで、上の階層に行くことができるという。