アストロラーベ

「3回目」で願いが叶う理由 神話に隠された数字の秘密

 時計を見たら11:11だった、見かけた車のナンバーが自分の誕生日だったなんてことがあると、なんとなく「おっ」と思いませんか?スピリチュアルだと以前にはエンジェルナンバーが流行りましたし、数秘術やカバラは占い分野で人気があったりします。

 古代の人たちも、数字にただ何かを数えるため以上のものを感じ取っていました。彼らにとって数字は「宇宙の仕組みを読み解くための言葉」で、季節の移り変わりや星の動き、人間の一生など「パターンとして見える規則性」を記録するものでした。ですので神話に出てくる数字一つ一つに意味があります。

「3」一番小さな完成形

 昔話では宝物や美しい妻を手に入れるのは3人兄弟の末っ子で、「3つの願い」もよく登場しますが、ここに3が持つ性質がよく表れています。1には広がりがなく2では対立してしまいますが、3になることで関係性が安定します。三脚が倒れないのと同じで、3は「完成した最小の形」なのです。だから物語も3回目で完成するのです。願いが3回目で叶うのは完成を表すのが3だからです。

 神話の世界でも3は大活躍です。ギリシャ神話で運命を紡ぐのは3人の女神モイライ。3人がそのまま過去・現在・未来という区分を擬人化しています。ギリシャには天界・地上・冥界を司る女神ヘカテもいて、3という数字がギリシャ世界全体をカバーしています。北欧神話で世界樹ユグドラシルの根元に住むのは3人のノルン。こちらも過去・現在・未来を司り、神々の運命さえ握っています。キリスト教の三位一体、日本の三種の神器、孟子が言った天・地・人など、文化が違っても3は世界を創る基盤となってきました。古代の人々は3という数字に同じ世界観を見ていたのです。

 ちなみに占星術でも12星座は「活動宮・不動宮・柔軟宮」という3つに分けられます。それぞれ始める力、維持する力、変化させる力を表しますが、何かが起きて続いて移り変わるというプロセスを表現しています。ホロスコープで円を3等分してできる120度の角度(トライン)が「調和的な角度」なのも、3の安定感から来ているのかもしれません。

「4」地に足をつける

 3は天や神を意味しますが、4は地上、私たちの暮らす世界を表す数字です。東西南北、春夏秋冬、火・水・風・土の四元素など、現実の世界は4で囲まれています。

 中国から日本に伝わった四神思想では、東に青龍、西に白虎、南に朱雀、北に玄武が置かれて都を守りました。平安京もこの思想にぴったりだということで選ばれた土地に建設されています。古代エジプトでは、死者の内臓を納めるカノプス壺を守るのは「ホルスの4人の息子」でしたし、神殿も4つの方角に合わせて建てられました。仏教の世界にも東西南北を守る四天王がいるなど、それぞれの方角に1人ずつ4人の神がいることで世界は「囲われた安全な場所」になるという思想です。4は結界の数字でもあるのです。

 四元素という考え方もあります。古代ギリシャで生まれた火・水・風・土という分類は、西洋占星術の土台にもなっています。12星座は3つずつ4元素に分けられています。牡羊座・獅子座・射手座は火の要素で、情熱と直感のグループ。牡牛座・乙女座・山羊座は地で、現実を着実に形にする人たち。双子座・天秤座・水瓶座は風で、言葉と思考が得意なタイプ。蟹座・蠍座・魚座は水の要素で、感情と共感的な世界に住んでいます。

 そして、4は「重さ」の数字でもあります。占星術で円を4等分してできる90度の角度(スクエア)には、緊張や試練という意味があります。物質世界とは、四方角のどこかにある四角い部屋に住んで四角い机で働く世界です。その重みを表すのが4なのです。

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