【分裂の式】
1つの個を表そうとしたとき、式には累乗が現れ、0=1=1=(1/2+1/2)+(1/2²+1/2² )+(1/2³+1/2³) …(1/∞+1/∞)となる。(1/2+1/2)はシュウšwとテフネトtfnwtを生み出すためにラーRAが自身を分裂させたことを表す。次の(1/2²+1/2² )はゲブGbとヌウトNwtを生み出すためにシュウとテフネトが使ったラーの原理を表す。(1/2³+1/2³)も同様に、ゲブとヌウトが使ったラーの原理の数になる。最後の1/∞のペアは、量子物理学の「計測することもできない、ただ存在することだけがわかっているもの」だ。
このヌンNnは命を育てる子宮だと言える。人間は1つの受精卵から分裂して一人の人間となる。つまり、その細胞の数に合うペアがこの式の途中に出てくる私たち人間を表している。式を右に進んでいくと私たちの体の中にある細胞のひとつになる。さらに進めば染色体や核になり、原子に分解される。そして量子にまで進み、最終的に計測できないヌンの中の材料にまで還元される。これが私たち人間の、もっと言えば地球の成り立ちだ。
【ビッグバンとビッグクランチ】
だがビッグバンから拡大する流れとは逆に、古代エジプトにはビッグクランチ(=収縮)という概念があった。「創造されたものはすべてヌンに戻るだろう。私だけが誰にも知られず、誰にも見られず1人存続する」というラーの言葉が残されている。
変な話になるが、ヒエログリフでいろんな人の運命について読んでいたある日の明け方、私はジェフティJhwtj(トート)に「逆からの視点が必要だ」と言われた。しばらく頭の中で???が躍ったあと、今のはたぶんヒントをくれたんだ!と思い、朝5時過ぎにベッドから飛び起きて、逆算しようとした。だが…「∞はほかのどんな数よりも大きい数を表す」。つまり∞-1=∞、∞-1000000=∞。どんな数を引いたとしても、答えは∞にしかならない。
【私たちは神とイコールになれる】
逆算しようとしたとき、先ほど書いた全ての数字は∞になってしまうのだ。0=∞、1=∞、1/2³=∞…最初にあった宇宙の海も、ラーも、イシスも、式の途中にある私たち人間を表す数字も全部∞でイコールになる。
ああ、私たちはやっぱり神とイコールになり得る存在なんじゃないか!そして、ネフェルタリの墓に刻まれた「オシリスはラーのうちにとどまる ラーはオシリスのうちにとどまる」。オシリスはすべての人間の神性を表す、ある意味で人間代表だ。そして創造神ラー。私たち人間の中に神は在り、神の中にあるという入れ子構造…パラドックスはなかなか見えにくい。
「私」というエゴを離れ「私たち」という在り方を考えるとき少しだけ神に近づく。エゴを手放していくと「私たち」の範囲はどんどん広がり、より神に近づいていく。エゴは地球に生きる上で、その人のキャラクターを確立させる必要不可欠なものだ。地球上で私やあなたと同じ場所で同じ高さ、同じ視力で物を見ている人がいないのと同じように、まったく同じ考え方・感じ方をする人はただの一人もいない。私たちは偶数分裂することでこの二元性の星に生まれた個体、神の一部なのだ。