素粒子物理学と宇宙論を専門とするリサ・ランドール博士は、『ワープする宇宙 5次元時空の謎を解く』で日本でも広く知られるようになった物理学者です。私たちの住む三次元は、より高次元の空間に浮かぶ「膜(ブレーン)」に貼りついているという「膜宇宙理論(ブレーンワールド)」を提唱しています。博士はダークマターやブラックホールについても研究しており、『宇宙の扉をノックする』という本も日本語訳されています。
この「膜」を超えられるのは重力だけだということは『次元を超えたチャネリングと量子力学』でご紹介しました。このスピリチュアルな方法論は、ブレーン宇宙論と超ひも理論を組み合わせた結果として構築されたものです。実際にどうやって「重力になる」かはエネルギーの領域なので文章では伝えきれずもどかしいのですが、自らの深い領域に入っていけば「ある日突然その状態は起きる」とは言えます。量子テレポーテーションのように、本当にある日突然「わかった!」という状態がやってくるはずです。
そして、地球の生命体の圧倒的な数が偶数分裂によって成立しています。私たち人間はひとつの受精卵から2つの細胞に分裂、4つに、8個に…と分裂していき、生まれてきた赤ちゃんは約3兆個の細胞から成る人間です。身体が大きくなるにつれ細胞の数は増え、大人では60兆個ほどだといいます。そう考えると、私たちは二元論の中で育まれた存在だと言えるのではないでしょうか。
私たちはある意味で二元性の枠の中に収められた存在で、すぐに「どっちがいい・悪い」だったり「正しいか間違っているか」「白か黒か」をはっきりさせたくなるのは自然だと言えます。逆説的ですが、こういった白か黒か的な意識を薄めていく=地球の法則を壊せば次元を超えられるようになるのです。科学的な分野でも、合っている・間違っているという二つの選択肢に当てはまらない「観測された光」や「シュレーディンガーの猫」や量子物理学がありますよね。
意識として地球よりさらに広い宇宙の領域に行こうとすると、小さな範囲での規則は重しになってしまいます。海外に出かけたいけれど、日本の常識が通じないのはイヤだと言っているようなものですよね。二元性は∞のマークで表現でき、二つの輪が重なる中間地点の一点が私たち人間にとっては「ハートの真ん中、奥深く」だと言えます。点の右側の輪を男性性としたら左側の輪は女性性、宇宙としたら地球、生きている人たちの世界だとしたら亡くなった人たちの世界…というように、二元性を利用して中心の点、ハートの奥から逆側の世界に入ることができます。点に向かって収縮するのは霊的な産道とも言えます。
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