スピリチュアルの世界で、長い間DNA、ディオキシリボ核酸は重要だと見なされてきました。「DNAアクティベーション」という名前は、多くのメソッドでひとつのクラスになってきましたし、周波数を通して眠っている遺伝子を目覚めさせようという音楽もいろいろ出てきます。では、どうすればDNAは目覚めるのでしょうか。また、そもそもDNAとは何なのでしょう。
リチャード・ドーキンスが『利己的な遺伝子』で、生物はDNAの乗り物だという論を提唱しました。人間を含めた生物は「生存機械(乗り物)」であり、多くの遺伝子が自らのコピーを作り出すために一時的に乗り合わせているというものです。ちなみに「ミーム」という言葉はドーキンス博士が「文化的遺伝子」につけた名前ですので、ネットミームという言葉は実に的を射ているという…。
「人間のDNAのうち使われているのは1~2%に過ぎない」とよく言われます。これは直接的にたんぱく質を作り出すDNAの割合で、国際プロジェクト「ENCODE」によって実際には80%以上には何らかの機能があることがわかりました。かつて、たんぱく質を作らないDNAはジャンクDNAと呼ばれていましたが、ジャンクではなかったんですね。ワクチンで有名になったRNAはこの80%に含まれる「細胞の働きを調節する」DNAです。
スピリチュアルな面では、この休眠遺伝子を目覚めさせることは「魂の進化」「覚醒」に結びつけられてきました。人間は2つのストランド(鎖)しか活用していない、残りの10ストランドを使えるようにしようというのも同じコンセプトです。そうすれば高次のエネルギーと繋がり、テレパシーや直観力などの能力を取り戻せるというのが代表的な考え方になります。休眠遺伝子は「無限の可能性」の象徴とも言えます。
いきなり残りの10本すべてをというのはさすがに無理でしょうが(YouTubeなどでは12ストランドのアクティベーションと称した動画は相当数ありますが…)、次のストランドを目覚めさせるためのいろいろな方法論が説明されてきました。覚醒、悟りを開いた人と言えば仏陀ですが、あれほど過酷なものではなくても「自分自身に向き合うこと」がベースになっています。
知らないものに対しての怖れを捨てること、自分自身は「本当は」誰なのかを知ることが眠っているDNAを再起動させるキーになる… そう考えてきた哲学者やスピリチュアリストは古代から多数に上ります。日常生活を送る「私」と、例えば「ハイヤーセルフとしての私」「五次元の私」などと言われるような存在が乖離していない状態でなければ、覚醒した人とは言えないという人も多々います。
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