ヒエログリフと言えば皆さんはどんなイメージがありますか?古代エジプト?ピラミッドの壁画?ぼくも実際に見るまでは曖昧なイメージを持っていました。
ですが、何度もエジプトを訪ね、ヒエログリフに興味を持った金魚堂のハナ先生が「これはただの文字じゃない、何かあるはずだ」と学び始めると、ぼくも「もしかすると現実を描いた暗号かもしれない」と思うようになりました。そして結果的に、ヒエログリフの意味と古代エジプトの文化的な背景をベースにして様々な事象をヒエログリフからリーディングする方法が生まれました。
今回のリーディングは、アドルフ・ヒトラー。国民社会主義ドイツ労働者党(ナチス)の指導者で、大虐殺を起こした末に自殺したとされる人物です。彼はなぜそんなことをしたのか…。まずヒトラーの「生まれてきた目的、役割」を読んでみます。
Adolf Hitler ※ヒエログリフの表記は時代によっても異なり、表記法もいろいろです
彼は遠いところからやってきた 怒りと崇拝を携えてここに落ちてきた
彼は凶暴な生死を司る力の象徴 破壊せよと強く命令を投げかける
『ハイル』と叫ぶトートの暗号、夫であり父親であるもの
今この時に祈れ 彼は言わば時を超えた扉 未来を暗示する『分割されたもの』
まずこの翻訳が恣意的ではない証拠が必要ですね。ヒエログリフで書き表した文字の意味をいくつかご紹介します。『ハイル』と叫ぶのくだりは特に象徴的かつ印象的ですよね。これ、『:夫、「Hail!」I shout(万歳!と私は叫ぶ)』と、そのまま出てくるんです。
上で表記したヒエログリフ以外にも、発音からほかの文字が使える場合はそれも使い(声門音のhと咽頭音のhなど)、不要な接尾語を除いたものも含めると(アラビア語の語根の考え方)、『:攻撃的な、怒った、凶暴な、攻撃』、『:崇拝、賞賛』などの単語が出てきます。『』は単語の語尾につくと女性を表したり、パン(糧)を表したりする文字です。ヒトラーの名前にはこれを含んだ単語がかなり多く、女性人気が高かったことも納得できます。
これが生まれてきた理由だとしたら、ああいった生涯になるのは必然だったのか…? 次にヒトラーの生涯がもたらす結果をリーディングしてみます。
彼はポータル(出発点)の扉を開く呪文を唱え あなた方をじっと見る
彼の城で祈りながら 今激しくあなたに呼びかける 「気づけ、思い出せ」
彼は時間が決められていたはずのゲームを延長する
彼が起こした嵐は『今』に移植され確かに震えている それは動き始めるだろう
このリーディング、現代技術ともリンクしているように感じます。特に、「分割されたもの」という記述が量子もつれや並行宇宙の理論に符合しているとしたら…?
ヒトラーは未だに戯曲や創作の世界で高い人気を誇ります。彼が死ぬ前に「最終戦争でユダヤが勝利を収めない(=世界を支配させない)ための手を打っておく」「ナチスは蘇る」と国民に話した録音が残っています。そしてこの時、まだ存在しなかったイスラエルという名前を挙げ、アラブ四カ国との戦いが始まると言いました。ナチスの武器が世界中で戦いに使われると予言した通り、アメリカや旧ソ連の戦闘機や武器はナチスの資料から、もしくは残党から得た情報から作られたものも多く存在します。
ヒトラーはポータルを通して今でも私たちに呼びかけているのかもしれません。東方―おそらく日本が「巨大な実験場」となり、死ぬまで大人になりきれない人間たち… 支配者の言うがままになる「無知の大衆」「新しい奴隷」が増えていくと言ったヒトラー。ヒエログリフで彼は、私たちに本質に気づくよう促していると読めてしまうのです。
世界中を席巻しているポピュリズムやカルト的な指導者たちに対して、まだ間に合う(ゲームの長さはヒトラーによって延長された)から早く気づけと伝えているような文章です。SNSやインターネット上のプロパガンダや情報操作によって分断されたり、それらに依存しないよう暗示していると考えられます。
ヒエログリフから読み解いたアドルフ・ヒトラーは歴史の通過点ではなく、未来を読み解く「気づき」を促し、分断を超える選択を示しているのかもしれません。