無限を意味するシンボルである「∞」。私たちの住む三次元-四次元の世界を超えて五次元の状態に入るためには、ハートの真ん中、奥深くにある一点を見つける必要があります。この点は地球が二元性で成立していることを逆手に取れる唯一の器官で、「すべての事象」を二分したときに常に中心にある楔のような役割を担っています。
∞の中心点がハートの奥にあるその一点だとすると、左右にある楕円のような形は対立する二つの要素と捉えることができます。コンタクトワークをする場合は左右どちらかが地球、点を超えた逆側が宇宙の要素になりますし、場合に応じて「日本-海外」「ヒーラー-ヒーリー」などのように対立項を変えます。二元性を定義する練習をすると仕組みが体感できるようになり、「一」かつ「二をマスターして上昇した三」の状態が生まれます。このとき三角形の底辺の両端の点が二元論の対立項で、頂点はそれがバランスされた状態になります。
この体験を敷衍すると、宇宙は「∞」の連続体だという可能性が出てきます。「無」であり「無限」である状態に行き着くと、次の新しい世界が広がっていく仕組みです。「∞」は終わりのない広がりや境界のないスペースを表すため、地球での目的を達成したら違う星で生まれ変わると考えられます。
宇宙の無限性
現代の宇宙論で宇宙が有限か無限かはまだわかっていませんが、無限だという可能性に関する理論は研究されています。ビッグバン理論では約138億年前に始まったこの宇宙の「果て」については未解明です。多くの宇宙論モデルで「宇宙はどこまでも広がり続け」「境界がない」可能性が指摘されますが、これは「∞」で表現できるのではないでしょうか。宇宙には地球と似た星や惑星、自分と同じような人間が別の星に存在する可能性があり、多重宇宙論とも関連しています。パラレルワールドに「自分」がいるなら会ってみたいですよね。
無としての宇宙
宇宙が「無」に行き着くという哲学は、特に仏教や哲学的な視点で論じられています。この場合の「無」は「何もない状態・完全な虚無」を意味することが多いのですが、量子力学では「完全な無」はないと考えられています。真空に近い状態でもエネルギーの揺らぎが生じる「量子真空」が存在していて、「無」の状態でも何らかの動きがあるのです。完全な無の状態は「熱的死」だという可能性があります。熱的死の宇宙は静止… 完全に均一で変化のない状態になると考えられています。誰も、何も存在しないということですね。
無限と無のパラドックス
宇宙は無限の広がりと最終的な「無」を内包している…ということは、ある種のパラドックスを含んでいます。宇宙空間は膨張し続けているので「無限」だと言うことができます。逆に、宇宙が膨張を続けるとエネルギーが弱まり、最終的に熱的死に至って「無」になるとも言えるからです。宇宙は膨張し続ける(無限)、膨張し続けた結果熱的死を迎える(無)というパラドックスが生まれています。宇宙は無限に拡張しつつ、その先に到達するのは「無」という、まさに「∞」のような二重性が考えられるのです。
立体としての「∞」
宇宙が「∞」の連続体で、かつ「無」「無限」に至るという考え方は、この世界を「∞」の中で「時間」という流れに乗った立体的なものだと捉えることでわかりやすくなります。この連続体は恐らくウロボロスのように環状になっていて、始めも終わりもないはずです。鎖状のブレスレットのようなイメージでしょうか。映画のような平面ではなく「中にいる」のを実感することで「地球上の〇〇」という個としての自分をより感じることができます。宇宙は永遠の広がりと究極の虚無という矛盾した要素の両方を含み、私たちにヒントを与えてくれているのだと思います。