インボルグは東洋の立春の時期ですから、春の女神の受胎が強調されるのは当然でしょう。そこで、恋人関係から結婚へ進みたい女性や、子供が欲しい女性が、よくこの時期に願掛けをしてきました。この願掛けの方法そのものには、色々なバリエーションがあるようです。地元によくある「デートスポット」的な場所を訪れてそこから小石を拾い、きれいに洗ってからお守りがわりにするとか。あるいは葦や麦わらなどで「女神ブリギットのベッド」と呼ばれる草細工を編み上げて、幸福で豊穣な結婚生活を願ったりもするのです。
普通、こうした願掛けやスペルは、女性から男性側に向かって行われることがほとんど。そのため、恋心を抱くシャイな男性たちは、何もできずに悩むことが多いのが実情です。でも、このインボルグの時期はちょっと特別です。だって、太陽の光の到来、というのは神秘学的には男性的な力がやってくる、あるいは女性がそれを受け入れるという象徴です。つまり、ざっくばらんにまとめてしまえば、この時期は男性側の気持ちも受け入れてもらいやすくなる、ということ。
だからといって、女性の気持ちも無視して突っ走れ、という意味ではありませんから、その辺は間違えないでください。でも、ちょっとした願掛けをしてみるのも良いでしょうし、これまでどうしても好意を示せなかった相手に、ちょっと思い切って優しい言葉をかけたり、今までよりも少しパワーアップした笑顔を向けたりすることで、ふっと気持ちが通じる可能性がぐーんと高くなるのは、間違いありません。しかもまだまだ寒いから、普段より近くに寄るのも抵抗が少ないかも?
といった意外な恋の季節なのですが、インボルグは豊穣の効果がNo.1。つまりは盛り上がって勢いでベッドインしたら、すぐにおめでた!なんていう可能性も高いのです。あとで困らないように、恥ずかしいなどといわずに、しっかりと避妊するのもお忘れなく。
(ヘイズ中村 魔女・魔術師&占い師・執筆家
中学生時代から研究と修行の道に入ったのに神秘性の欠片もない神秘家
HP https://www.fortunamoon.com)