色々なところで「魔女になりたいけれど、どうしたら良いかわからない」というお声がけをいただきます。とてもまとめて解説できるようなことではないので悩んでいたのですが、今回、この場所をお借りしてゆっくりご説明できることになりました。せっかくなので、普段はお話ししないようなことも、正直に記していこうと思います。
誰でも、自分が魔女になりたいと強く志せば、魔女への道は開けます。それは間違いありません。とはいっても、どんなものにも向き不向きはあるもの。今回は魔女に向く人、向かない人をあげてみましょう。
よくアニメや小説では成績が悪いドジっ子が魔女になって輝く、的なストーリーがありますが、実際の魔女はそういうわけにはいきません。もともと、魔女は産婆など人を癒す仕事をしていた女性が多かったのです。赤ちゃんが生まれそう!とか大怪我をして出血が止まらない、などというときに「えー、分かんない」などと言いだすタイプでは務まりません。それでは困るのです。
同じような意味で、学校の成績が悪いから魔法でなんとかしたい、などというような人も無理でしょう。魔女になりたいならば、たくさんの書籍、それも外国語や古い文法で書かれたものに挑戦しなければなりませんし、たくさんの仕事を効率よくこなさねばならない日常が待っています。映画のように魔法の杖で全て解決!はできません。
だから逆に、色々な知識を貪欲に吸収したい人、他の人が逃げ出すようなときでも踏みとどまって責任ある行動をしようとする人などは、魔女としての適性があると考えて良いでしょう。そして最後に何よりも、魔法を使えるようになる前に目の前の日常生活を効率的にこなす覚悟が必要です。魔法という超常現象に向かい合う前には、学習や仕事、毎日の家事といった日常現象と向き合うべき。そんなつまらないことこそきちんとこなせるのであれば、あなたには魔女の素質があります。
(ヘイズ中村 魔女・魔術師&占い師・執筆家
中学生時代から研究と修行の道に入ったのに神秘性の欠片もない神秘家
HP https://www.fortunamoon.com)