365日 光と闇の暦 3月21日 光の創造主と闇の破壊者 アフラ・マズダーとアンラ・マンユ
ノウルーズ(ペルシャ新年)
今日の光の神:アフラ・マズダー(ゾロアスター教・至高の知恵神)
アフラ・マズダー(اهورا مزدا / Ahura Mazdā)はゾロアスター教の至高の善神で、光と真理の源泉とされます。その名前は「智慧ある主」という意味から来ており、宇宙の秩序(アシャ)を創造して万物を正しい道に導きます。開祖となったツァラトゥストラに啓示を与え、人間に「善き思考、善き言葉、善き行い」という武器を授けました。アフラ・マズダーは予め勝利を約束されていますが、その勝利を確定させるのは神の力だけではありません。自由意志を持つ人間が光の側を選択し続けるという積み重ねがあって初めて、宇宙の闇は晴れることになります。
今日の闇の神:アンラ・マンユ(ゾロアスター教・悪の根源)
アンラ・マンユ(انگره مینو / Angra Mainyu)は、アフラ・マズダーが表す光の対極にある絶対的な悪の精神です。「破壊的な精神」という意味の名前を持ち、アフラ・マズダーが創り出した美しい世界に「嘘」と「死」と「腐敗」を混ぜ込んで汚染し続けます。アンラ・マンユは世界を壊すために存在し、病や災い、人間の心を惑わせる邪悪な思考を撒き散らします。歴史が終わるときには敗北する運命を背負っていますが、その時が来るまでは容赦なく万物を闇へと引きずり込もうと全力で抵抗を続けます。
光と闇
アフラ・マズダーとアンラ・マンユという両極にある存在は、世界を真っ二つに分かつ善悪二元論の原点となりました。この戦いでは人間も単なる傍観者ではありません。日々の些細な嘘もしくは誠実な行動など、人間の選択のひとつひとつが「光の軍勢に加担するか、闇の汚染に手を貸すか」を決める宇宙的な選択となるからです。予定調和のように光の勝利が決められているとしても、その過程で自分がどちら側に立っていたのかー誰からも咎められないけれど自分だけは知っているその過程が、魂の最終的な価値を決定づけるという、ゾロアスターにおける極めて厳格な「意志」のあり方が問われています。
この日のテーマ:どちらの軍勢に加担するか
「どうせ死ぬのだから」と、自分の人生を冷笑して距離を取っていないでしょうか。あるいは小さな嘘や妥協を「仕方のないこと」だと受け入れてはいないでしょうか。ゾロアスター教の哲学に照らし合わせると、そうした態度や一瞬の迷いすらアンラ・マンユが世界を腐敗させるために協力したことになります。勝利が約束されているからこそ、あなたが光の側に立つ「理由」が問われているのです。今日あなたが口にしたのは、光に協力するような言葉だったでしょうか。