金と米ドル

「金の世を金で潰す」― 日月神示とドル基軸の斜陽

2025年春、ドルが揺れた

 2025年4月、世界の金融市場に動揺が走った。トランプ政権がFRB(連邦準備制度理事会)への介入姿勢を強めたことで、米国債利回りが急上昇。基軸通貨ドルへの信認が揺らいだのだ。同じ頃、保守強硬派の間で囁かれていたのは「金本位制への回帰」だった。トランプのブレーンであるスティーブン・ミランCEA委員長は、ドル基軸体制そのものが「永続できない矛盾を抱えている」と公言している。

 ここに奇妙な符合がある。80年前、千葉県の麻賀多神社で自動書記された日月神示にこんな一節があったのだ。

「金(かね)の世が金で潰されて、地固めされてみろくの世の礎になる」(黄金の巻 第59帖)

 日月神示において、「金」には二つの意味がある。一つは「金(かね)」=貨幣経済、資本主義、ドル覇権。もう一つは「金(きん)」=実物のゴールド、あるいは新しい価値基準だ。「金(かね)の世を金(きん)で潰す」―という予言が、今まさに実現しようとしている。

アメリカで起きていること トランプとイーロン・マスク

 ミランは1985年のプラザ合意を模して意図的にドル安を目指している。保守派の一部は「建国の父が憲法に組み込んだ金本位制こそ正統」と主張、紙幣システムそのものへの不信を煽っている。ドル覇権を守るためではなく、ドル覇権そのものを作り変えようとしているのだ。

「法定通貨は絶望的で、真の通貨はエネルギーだ」

 イーロン・マスクは自身が立ち上げた新政党・アメリカ党でビットコイン支持を表明した。彼は「政府が価値を保証する紙幣」から「物理法則が価値を保証する暗号通貨」への移行を目指している。マスクは「AIとロボティクスが進化すれば、賃金労働を前提とした経済システム自体が無意味になる」とも語っており、根本的な経済システムそ自体の超越を示唆している。

外側からの包囲網 BRICS

 「誰が米ドルを世界通貨に指名したのか?」とブラジルのルラ大統領が言うように、BRICS諸国は脱ドルに向けて着々と準備を進めている。2014年以降、ロシアは外貨準備から米ドルを排除して実物の金保有を増やしてきた。BRICSペイ構想は、ドル決済を必要としない多国間デジタル通貨システムだ。

 ウクライナ侵攻後のSWIFT制裁が、皮肉にも脱ドルの動きを加速させた。SWIFT(国際銀行間通信協会)と呼ばれる世界200カ国以上の国際送金用通信ネットワークで、米国はロシアの主要銀行を排除して外貨準備6,300億ドルを凍結した。これを受けて中国、インド、サウジアラビアなどの国々は「米ドルでの資産は人質にされる」ことを学んだ。サウジは50年続いた石油ドル協定を更新せず、中国との人民元建て取引を開始。ドルは武器として使われた瞬間、武器として警戒される存在になったのだ。

「子の歳真ん中にして前後十年」

「子の歳真ん中にして前後十年が正念場」(磐戸の巻 第16帖)

 これは日月神示の言葉だ。直近の子の年は2020年、前後10年なら2010年〜2030年だ。この期間に何が起きたかを見ると、これが偶然なのか、それとも私たちは「正念場」の渦中にいるのかという疑問が浮かぶ。

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