公的資格間近!? ナチュラルヒーラー園芸療法家になろう!

 近年、園芸療法が注目を集めている。激しい高齢化が進む日本では、心と体の健康を支える手段として、医療や福祉の現場で導入が進んでいるこの分野は、今後ますます需要が高まりそうだ。植物の力を活かして癒しをもたらす園芸療法家は「ナチュラルヒーラー」と言えるだろう。

 園芸療法は一般的なガーデニングとは異なり、植物と触れ合って心身の健康を促進しようというものだ。生活の質の向上、運動不足の解消、外出の機会を増やすことで、社会性を保ち生きがいを感じることにもつながる。植物の成長で得られる達成感は、精神的な安定やリハビリにも効果的だというが、鉢植えを育てたことがある人には納得できるのではないだろうか。

 園芸療法の歴史は古く、古代ギリシャやエジプトでも行われていたという。療法として体系化されたのは20世紀に入ってからだ。1950年代のアメリカでは帰還兵の心のリハビリに活用され、北欧では障がい者の社会参加支援として発展した。欧米では園芸療法士になるためのカリキュラムや資格制度が整備され、専門職となっている。

 日本では1978年に「園芸による治療」が紹介され、1994年に米英の専門家が来日したことで関心が高まった。2001年には民間資格として「園芸療法士」の認定が開始、2002年には兵庫県立淡路景観園芸学校で「園芸療法課程」開講、その後東京農業大学でも「バイオセラピー学科」が新設されるなど、徐々に体系化が進んできた。

 今現在、日本での園芸療法士の地位は民間資格にとどまるが、医療や介護現場での需要が高まる中、公的資格化の動きも見られる。実現すれば病院や介護施設での活躍の場が広がり、社会的な評価も高まることは間違いない。特に認知症予防やリハビリテーション、メンタルケアの分野では、今後ますます必要とされるだろう。

 また、園芸に関する知識や技術を身につけるため、ガーデナーとしての道も開ける。欧米では、庭園管理や植物の育成を専門とするプラントマスターが高収入を得るケースも珍しくない。実際に兵庫県では公立施設で農学知識を活かした教育が進んでいて、園芸の専門家としてキャリアを築くための環境が整いつつある。

 園芸療法は、資格がなくても始められる。家庭でのガーデニングや地域のボランティア活動で経験を積むこともできるし、専門的に学べば医療や福祉の現場でも活躍できる。もし公的資格化が実現すれば、新たなキャリアの選択肢や社会貢献の道が広がるだろう。植物の力で人々の生活を豊かにする。そんな未来を目指して、あなたもプラントマスターの道を歩んでみてはどうだろうか。

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