目黒不動尊のお不動さま

365日 光と闇の暦 1月15日 動かざる意志と誘惑 不動明王とマーラ

マグ・ビフ(Magh Bihu / アッサムの収穫祭)
今日の光の神:不動明王(仏教・煩悩を断つ明王)

 不動明王(ふどうみょうおう / Acala)はでも一際存在感のある明王です。サンスクリット名アチャラは「動かないもの」を意味し、どんな誘惑や妨害にも揺るがない強さを表します。不動明王は大日如来の化身とされ、煩悩に苦しむ衆生を救うために怒りの形相になりました。右手に持つ剣は煩悩を断ち切り、左手の羂索(けんじゃく)は迷える者を救い上げます。背後の水炎は煩悩を焼き尽くす智慧の炎です― 不動明王の怒りは慈悲の表れなのです。時に厳しくあることが真の優しさだとその姿は伝えています。密教では修行者の守護神として、また煩悩と戦う力の象徴として広く信仰されています。

今日の闇の神:マーラ(仏教・煩悩と誘惑の魔王)

 マーラ(māra / 魔羅)は仏教における煩悩と誘惑の化身です。「殺すもの」「奪うもの」として修行者が悟るのを邪魔するマーラ。釈迦が菩提樹の下で瞑想して悟りを求めていたとき、マーラはいろいろな方法で誘惑しました。まず恐怖を与えようと軍勢を差し向け、次に快楽で誘惑しようと美しい娘たちを送りますが、釈迦は微動だにしませんでした。マーラは私たち自身の内なる誘惑、恐怖、怠惰、疑念の象徴です。瞑想中に浮かぶ雑念、修行を妨げる欲望、悟りへの疑い―これらすべてがマーラの現れなのです。

光と闇

 不動明王とマーラは強い意志と揺れ動く心として対比されます。マーラは変幻自在に姿を変え、恐怖や快楽、疑念としてその姿を現し、人の弱点を着実に突いてきます。一方、不動明王は名前の通り「動かず」、どんな誘惑にも恐怖にも微動だにしません。煩悩と戦うには「動かないこと」が必要なのです。不動明王の剣は外にいる敵を斬るものではなく、自分自身の煩悩を断つためのものです。不動の心があればマーラの力は及びません。

この日のテーマ 揺るがない一点を持つ

 マーラの誘惑―「今日だけは」「少しだけなら」「誰も見ていないから」は日々私たちの心に湧き上がります。不動明王のように、動じない心が必要な局面です。ダイエット中の誘惑に負けそうなこともあるでしょう。早起きしようと決意したのに目覚ましを止めて二度寝…これもマーラの誘惑かもしれません。今日は「動かない一点」を決めてみましょう。その一点についてだけはどんな誘惑が来ても負けないと決めてください。その強さはやがてあなたの力になるでしょう。

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