世界の都市伝説:ランタン男
「久しぶりだな悪魔。お前が約束を守ったんだから俺も観念するよ。魂は持って行っていい。だが最後の願いを聞いてくれ。あそこにリンゴが見えるだろう?あの木に登って俺にリンゴを採ってくれないか」
悪魔も最後の頼みを無下には出来ません。悪魔が木に登っていくと、ジャックは木の幹に十字架を刻み込みました。
「学習しない悪魔だな…。お前はもうその木から出ることは出来ない。俺に負けたことを未来永劫噛みしめるがいい」
「待ってくれジャック…」こうして悪魔は二度とジャックの魂を奪わないこと、死んでも地獄には連れて行かないことを約束させられてしまいました。
月日は流れ、ジャックは寿命で死んでしまいます。ジャックの魂は天国へ向かいますが、生前に積み重ねた悪行の数々によって天国へ行くことは出来ませんでした。仕方がなく地獄へ向かうとあの悪魔に出会います。
「なんだジャック、とうとう死んだのか。自分から地獄に来るなんて滑稽だな」
「天国へ行くのを断られたから来てやったぞ。俺くらい悪いことばかりしてたらいい悪魔になれるはずだからなってやる」
「お前は地獄には入れない。そういう約束だからな。悪魔は約束を守るんだ。知ってただろう?」
「あれはあの時だけの約束だろう…。来てやったんだからありがたく受け入れろ」
「調子に乗るなよジャック、ここは地獄だ。人間に何が決められると思うんだ、我々悪魔の世界で」
「じゃあ俺はどこへ行けばいいんだ…」
「ジャック、せめてもの情けだ。これでも持って人間界を未来永劫彷徨うがいい」この時悪魔が手渡したものが、そのあたりに転がっていたカブと地獄の炎で作ったランタンでした。ジャックはこのランタンを持って今もこれからも永遠に彷徨うことになったのです。
こうして「スティンジージャック」は「ジャックオーランタン」として語り継がれるようになりました。元々はカボチャではなく、カブで作られたランタンが使われてたんですね。この「カブで作られたランタン」はなかなかのインパクトで、子供が見たら泣いてしまうんじゃないかってビジュアルをしているので興味がある方は検索してみてください(笑)
カボチャが使われるようになったのはアイルランドからアメリカへ移民が渡ったあと、より手に入りやすく大きくて扱いやすいカボチャが使われるようなって現在の「ハロウィンのカボチャ」が誕生しました。かなりキャッチーなデザインになっていますが、元をたどるとジャックが人間界を彷徨い続けている姿なんです。
この話を聞くとハロウィンのカボチャが少し不気味に感じられるかも知れませんね。