漢方

忘れたくない記憶を漢方の力で守る 脳の衰えを防ぐ処方箋と7つの禁忌

 私たちの脳は使えば使うほど強くなる筋肉のような性質を持っています。しかし日々の生活の中には、知らず知らずこの大切な筋肉を削り取ってしまう毒が潜んでいます。

 そこで、古くから日本でも親しまれてきた漢方を解剖してみました。そこには失われゆく記憶を繋ぎ止め、脳を再起動させるための具体的なヒントが隠されています。

脳細胞を保護する植物たち

 伝統的な漢方生薬の力は、最新の研究によって解き明かされつつあります。

記憶の分解を食い止める峠芝(トウゲシバ)
ヒューペルジンAという成分が記憶に不可欠な神経伝達物質の分解を阻止します。
脳内の情報の流れをスムーズに保ち、認知機能の低下に対抗する盾となります。

脳のエイジングケアに欠かせない公孫樹(イチョウ)
イチョウは脳細胞の死を防ぎ、記憶の保存を助けます。
加齢による記憶力の低下や、脳内のごみから神経を守る働きが注目されています。

脳を若く保つ緑茶
強力な抗酸化作用で脳の老化プロセスを遅らせ、認知症リスク低下を助けます。

神経を育む知母(チモ=ハナスゲ)
脳の健康に極めて重要な栄養因子(BDNF)の生成を助けます。
脳内の酸化を促す物質を除去し、クリーンな環境を取り戻します。

血の巡りを変える丹参(タンジン)と葛(クズ)
脳の血管や動脈を広げ、血流を劇的に改善します。
脳がパフォーマンスを発揮するのに必要な酸素と栄養を隅々まで届けます。

少しずつ脳を溶かす7つの禁忌

 いくら良いものを取り入れても、バケツに穴が空いていたら意味がありません。脳の働きを阻害する日常の習慣とはどのようなものなのでしょうか。

アルコールの過剰摂取
1日3杯以上の過剰な飲酒は脳に損傷を与え、深刻な認知障害のリスクを高めます。

座りっぱなし
座る時間が長いほど記憶の要である内側側頭葉が萎縮します。
血流不足によって脳への酸素供給が滞り、物理的に脳が薄くなっていくためです。

薬物の安易な常用
抗不安薬や睡眠薬、抗ヒスタミン剤などを安易に常用するのは危険です。
記憶に関わる信号を抑制する副作用を持つことがあります。

耳に負担をかける大音量
イヤホンやヘッドホンでの大音量は脳の配線に過負荷をかけます。
脳のリソースを奪われ続け記憶に使うエネルギーが枯渇、脳の萎縮を招く原因に。

慢性的な睡眠不足
脳は睡眠中に情報を整理・定着させるため、睡眠不足だと情報が定着しません。
集中力も低下するため、新しいことが身につきません。

思考の毒性
後ろ向きな思考パターンを繰り返すことで脳の推論能力が低下します。
将来的な認知症リスクを明確に高めます。

歯のトラブル
口腔環境が悪い人は認知症の発症率が大幅に高いというデータがあります。
歯茎の炎症が脳へ悪影響を及ぼす可能性があります。

未来の自分を救う小さな選択

 日々の小さな習慣は、数年後、数十年後の自分を形作ります。ボリュームを少し下げ、一杯の緑茶を淹れ、立ち上がって少し散歩に出かけるーそんな些細な積み重ねが、あなたの大切な記憶と健康な毎日を守る確かな一歩となるのです。

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