365日 光と闇の暦 1月18日 伝令と百眼の監視者 ヘルメスとアルゴス
キリスト教一致祈祷週間(Week of Prayer for Christian Unity)
今日の光の神:ヘルメス(ギリシャ神話・伝令の神)
ヘルメス(Ἑρμῆς / Hermes)はギリシャ神話の神々の使者で、境界、旅、商業、盗賊を司ります。機知に富み、雄弁で、策略家でもありました。翼のあるサンダルと帽子、蛇が絡みついた杖(ケリュケイオン)を持って、天界と地上、冥界を自由に行き来します。ヘルメスがゼウスから命じられた任務の一つがアルゴス殺害でした。恋人イオを雌牛に変えて隠そうとしたゼウスですが、妻のヘラはこれを見抜き、百の目を持つ巨人アルゴスにイオを監視させます。ゼウスはアルゴスを眠らせて殺すようヘルメスに指示しました。ヘルメスは羊飼いの姿で近づき、美しい音楽と長い物語で百の目をすべて眠らせて殺害しました。ヘルメスは知恵で勝利したのです。
今日の闇の神:アルゴス(ギリシャ神話・百眼の巨人)
アルゴス(Ἄργος Πανόπτης / Argus Panoptes、「全てを見る者」)は百の目を持つ巨人です。彼は常にいくつかの目を開いていたため、完璧な監視者とされました。夫ゼウスの浮気相手を常に監視しようとする嫉妬深い女神ヘラにとって、アルゴスは最も信頼できる番人でした。彼は怪物エキドナを退治した英雄でもありましたが、ヘラへの忠誠のために命を落とします。ヘラはヘルメスに殺されたアルゴスを悼み、その百の目を孔雀の尾羽に移しました。アルゴスは監視、用心深さ、そして絶え間ない警戒を象徴します。しかし完璧な監視も、策略と言葉の力の前には無力でした。
光と闇
ヘルメスとアルゴスは機知と警戒、柔軟性と硬直性という点で対比できます。アルゴスは強力で百の目は完璧な監視システムでしたが、一つだけ弱点がありました。それは単調さに対する脆弱性です。ヘルメスは正面から戦わず、音楽と物語という退屈な繰り返しでアルゴスの警戒心を溶かしました。単調さは意識を鈍らせるのです。どんなに厳重なセキュリティシステムも、心理を利用した攻撃は弱点になり得ます。警戒するだけでなく、柔軟に変化に対応することが必要なのです。
この日のテーマ 警戒と柔軟性のバランス
アルゴスのように百の目で警戒することは時に必要です。ですが過度な警戒は疲労をもたらします。ヘルメスは硬直した守りを柔軟な攻めで破りました。もしあなたが何かを守ろうとするなら単調さに注意しましょう。ルーティンには安心感がありますが、やがて盲点も作ります。そして変化を求める側ならヘルメスに学びましょう。正面突破ではなく言葉と物語で相手の心を開くのです。あなたの「百の目」は何を見ていて、何を見逃しているのでしょうか。