365日 光と闇の暦 2月10日 花の乙女と冥界の女王 ペルセポネとハデス
花の乙女と冥界の女王
今日の光の神:ペルセポネ(ギリシャ神話・春と冥界の女神)
ペルセポネ(Περσεφόνη / Persephone)はギリシャ神話に登場するデメテルの娘で、コーレー(乙女)とも呼ばれます。花畑で遊んでいるときに突然大地が裂け、冥界の王ハデスに連れ去られました。母デメテルは娘を失った悲しみのあまり大地を不毛にします。困った神々がとりなした結果ペルセポネは地上に戻ることを許されますが、冥界でザクロの種を食べていたため一年の三分の一は冥界で過ごさなければなりませんでした。ペルセポネは春と夏は地上で花を咲かせ冬は冥界の女王として過ごすという、二つの世界の橋渡しをする存在となりました。
今日の闇の神:ハデス(ギリシャ神話・冥界の王)
ハデス(ᾍδης / Hadēs)はギリシャ神話の冥界の王で、ゼウスとポセイドンの兄にあたります。オリュンポスの神々の中でもとりわけ暗いイメージのあるハデスですが実際には冷酷なわけではなく、神話では公正な統治者として描かれています。「見えざる者」を意味する兜を持ち、地上にはほとんど姿を現しませんでした。ハデスはペルセポネを連れ去りましたが、妻として彼女を大切に扱っていました。ハデスは死そのものではなく死後の世界の管理者で、すべての魂が最終的に行き着く場所を守っています。そのイメージで恐れられていますが、世界に必要な存在なのです。
光と闇
ペルセポネとハデスの物語は、誘拐と愛、被害と適応が組み合わさった複雑な物語です。ペルセポネはハデスによって冥界に連れ去られましたが、そこで女王として力を持つようになりました。最初は被害者だった彼女は、やがて二つの世界を行き来できる貴重な存在となっています。ある一面だけを見れば略奪者であるハデスは、ペルセポネに王国を与えました。二人の物語をどう解釈するかは時代によっても変化しています。
この日のテーマ 望まない場所での変容
望まない状況に置かれたことがあるでしょうか。ペルセポネは一瞬のうちに連れ去られて選択の余地はありませんでしたが、受け入れざるを得ない状況の中で乙女コーレーから冥界の女王へと変容を遂げました。望まない場所で望まない経験をしていても、そこから何かを得ることはできるのです。あなたが今いる「冥界」は、あなたを大きく変容させる場所かもしれません。状況は選べなくても、自分がどう変わるかは選ぶことができます。