365日 光と闇の暦 2月16日 解放と抑圧 ディオニュソスとペンテウス
リトアニア独立記念日
今日の光の神:ディオニュソス(ギリシャ神話・葡萄酒と狂乱の神)
ディオニュソス(Διόνυσος / Diónysos、ローマ名バッカス / Bacchus)はギリシャ神話のワイン、酩酊、演劇、狂気の神です。ゼウスと人間の女性セメレの息子で、オリュンポスの神々の中で唯一人間を母に持ちます。ディオニュソスの祭りでは人々は酒を飲んで踊り、いつもの社会的規範から解放されました。奴隷も女性もその日だけは自由になることができました。彼を讃える祭りからは古代ギリシャの悲劇も生まれています。ディオニュソスは抑圧からの解放を象徴する神で、日常の秩序を一時的に破壊し、人間の本能的な部分を解き放ちます。
今日の闇の神:ペンテウス(ギリシャ神話・テーバイの王)
ペンテウス(Πενθεύς / Pentheus)はテーバイの王で、エウリピデスの悲劇『バッカイ(バッコスの信女たち)』に登場します。ディオニュソスがテーバイにやってきたとき、ペンテウスはその新しい宗教を禁止して信者たちを投獄しようとしました。ディオニュソスを認めてしまうと秩序の崩壊を認めることになってしまうからです。ディオニュソスがペンテウスの心に狂気を吹き込んだことで、ペンテウスは女装して信者の女性たちの儀式を覗き見ようとします。彼は発見されて引き裂かれましたが、最初に彼を引き裂いたのは母親であるアガウエでした。
光と闇
ディオニュソスは「解放」、ペンテウスは「抑圧」を象徴しますが、2人が迎えた結末は逆説的です。抑圧者ペンテウスは抑圧していた自らの欲望に呑み込まれて身を滅ぼし、解放の神ディオニュソスは冷静に復讐を遂げました。抑圧は抑圧されたものをより強化し、制御不能になってから噴出させます。ペンテウスを引き裂いたのは他でもない自分の母でした。否定したものが最も近い母親の手を借りて牙を剥いたのです。
この日のテーマ 認めることと行動することの違い
ペンテウスはディオニュソス的なもの、本能や混沌を否定しましたが、結果的に抑圧した欲望を歪んだ形で発露することになりました。私たちの中にあるディオニュソス的な要素を否定することはできませんが、本能に従って行動する人間は多くはないでしょう。私大破享楽的な衝動を制御する―自律した上で生きています。自分の中に認めたくない要素はありますか?それは否定するほど力を増すものかもしれません。