1月1日 パラッツォ・マニャーニのヤヌス像

365日 光と闇の暦 1月1日 始まりの二つの顔 ヤヌスとカオス

元日・聖バシレイオスの日(ギリシャ正教)

今日の光の神:ヤヌス(ローマ神話・始まりと終わりの神)

 ヤヌス(Janus)はローマ神話で最も古い神々の一人、門と出入口の神です。最大の特徴は二つの顔があることで、一つは過去、もう一つは未来を見つめています。1月(January)という月名はヤヌスの名前が由来で、新年の始まりを司る神として崇拝されました。善悪を問わず「全ての始まり」の守護者で、戦争が始まるとヤヌスの神殿の門は開かれ、平和になると閉じられました。変化と移行の瞬間を司るヤヌスは、古いものから新しいものへの境界に立つ存在だと考えられていました。

今日の闇の神:カオス(ギリシャ神話・原初の混沌)

 ギリシャ神話における原初の存在であるカオス(Χάος/Chaos)は、宇宙が生まれる前の無秩序な虚空そのものです。全ての存在が生まれる前の「何もない状態」、かつ「全ての可能性を含む状態」です。カオスは邪悪な存在ではありませんが、秩序も形も意味も持たない純粋な混沌であり、あらゆる創造の前提条件でした。カオスから大地の女神ガイア、奈落のタルタロス、愛のエロースなどが生まれ、秩序ある宇宙が形成されていきます。「始まり」とは、この混沌からの脱却を意味しています。

光と闇の対比

 ヤヌスとカオスを並べることには深い意味があります。ヤヌスは「意識的な始まり」を象徴します。過去を振り返り、未来を見据え、門を通過するという明確な意思を持った始まりです。一方のカオスは「可能性としての始まり」を象徴します。まだ何も決まっておらず、あらゆる可能性が渾然一体となった状態です。元旦という節目は私たちに両方の側面を突きつけます。未来を計画するという意識的な行為と、何が起きるかわからない新しい年、未知の混沌に飛び込むという二面性です。

この日のテーマ:意識的に「始める」

 今日は混沌の中から意識的に秩序を選び取りたい日です。あなたはカオスという無限の可能性の中から何を選びますか?ヤヌスのように過去と未来どちらにも目を向け、新しい門を開きましょう。新しい一年はあなたの意思によって形作られていきます。過去の経験という土台の上に、あなたは未来への明確な一歩を踏み出すことができるのです。

関連記事一覧