ダイアウルフ

【DNA】一万年の時を超えたダイアウルフの赤ちゃんが誕生

 ついにその時が来た。科学がフィクションを追い越す瞬間が、私たちの目の前で静かに、しかし確実に始まっている。

 アメリカ・テキサス州に本社を置く最先端バイオ企業「コロッサル・バイオサイエンス社」は、二〇二五年四月七日、一三〇〇〇年前に絶滅したとされる古代の狼「ダイアウルフ」を現代に復活させたと発表した。

 誕生したのは三頭。名前はロムルス、レムス、そしてカリーシ。どれも古代ローマ神話やファンタジー作品で知られる、象徴的な名だ。可愛らしい狼の子どもたちが保護区の中を駆け回る動画が公開され、メディアはこぞって「科学の進歩」「自然保護の一歩」などと称賛している。だがこれは、ただのバイオロジーの話ではない。この出来事は、あの映画『ジュラシック・パーク』の世界観がついに現実になったことを示している。
 今回、コロッサル社はダイアウルフの化石から採取したDNA情報を元に、現存するオオカミのゲノムを精密に編集。代理母として犬を使い、三頭の「再構成された命」を現代に誕生させた。これは単なるクローンではなく、太古の遺伝子を現代の技術で“再デザイン”した存在である。

 そして驚くべきことに、ダイアウルフの赤ちゃんは、白く長い毛を持っていたことがゲノム解析により判明した。古代の霊獣のような姿をした命が、いまや人間の手で蘇っているのだ。

 コロッサル社はこのプロジェクトを「第一歩」と位置付けている。すでにマンモス、タスマニアタイガー、ドードーといった絶滅種の復活も計画中であり、すでに数億ドル規模の資金が世界中から集まっている。

 一体この技術は、誰のために、どこへ向かっているのか。この蘇生技術が国家ではなく、民間企業によって実行されていることに注目すべきだろう。それも、テック起業家と世界的遺伝子学者によって設立された企業だ。遺伝子を設計し、過去の命を自由に呼び戻す力が、一部の資本と思想によって運用される時代に突入したのだ。

 十年後、私たちは絶滅動物が並ぶ新たな動物園に足を運ぶかもしれない。あるいは、そんな施設が想定外の事態を迎える日も、決して遠くはないのかもしれない。いま確かなことはただ一つ。

 ジュラシック・パークは、もはや空想ではない。その扉、すでに開いちゃってるんだよね!(誰?)

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