
365日 光と闇の暦 1月4日 王権をめぐる80年の戦い ホルスとセト
世界点字デー
今日の光の神:ホルス(エジプト神話・天空の神)
エジプト神話に登場するホルス(𓅃 / Horus)は隼の頭を持つ天空と王権の神です。彼は殺された父オシリスと母イシスの間に生まれ、父を殺して王位を奪った叔父セトと80年もの戦いを繰り広げました。ホルスの右目は太陽、左目は月とされ、「ホルスの目(ウジャト)」は保護と回復の強力なシンボルとなっています。戦いの中でセトに左目を奪われたホルスですが、トート神によって回復しました。ホルスは神々の裁定によって正統な王として認められたという結末となり、以降エジプトのファラオはすべて「生けるホルス」として統治しました。ホルスは正義、秩序、正統な権威のシンボルです。
今日の闇の神:セト(エジプト神話・混沌の神)
セト(𓃩 / Set、またはSeth)は、砂漠・嵐・混沌・暴力を象徴するエジプトの神です。オシリスの弟でありながら、兄を殺害して王位を奪いました。元々セトは下エジプトの王を守護し、太陽神ラーの船を守りアポピスと戦う神として崇められていました。しかしオシリス殺しとホルスとの戦いが神話に加えられ、次第に悪神とされていきました。セトは必要な破壊、野生の力、統制されない衝動を表します。セトがいなければラーは守られませんが、任せきりにすると世界が混沌に陥ります。セトは秩序の外側にある力の象徴なのです。
光と闇の対比
ホルスとセトとの長い戦いは、エジプト神話でよく知られた物語です。この戦いはただの権力闘争ではなく、秩序と混沌、正統性と力、文明と野生の対立を表しています。神々の裁定によって最終的にホルスが勝利しますが、セトは滅ぼされることなく砂漠の神として存在し続けます。これはエジプト人の世界観—秩序(マアト)は維持されなければならないが、混沌(イスフェト)は完全に排除できるものではない―を示しています。両方が存在することで世界のバランスが保たれているのです。
この日のテーマ:正統性を獲得する
あなたには「自分のものだ」と主張したい何かがありますか?才能、地位、夢… ホルスの戦いは、正統性は与えられるものではなく獲得するものだと伝えています。ホルスが80年も戦ったように、すぐに結果が出るわけではないかもしれません。ですがセトのような「力ずくで奪おうとする」方法ではなく正当に段階を踏めば、神々の裁定(正当な手続き、社会の承認)を得られるのだと教えてくれています。あなたの「王位」—本当に手にすべきもの—を獲得するため、今日はあなたにとっての「正当な」道を歩むことを意識しましょう。

