《中国怪談地図》北京の都市伝説と怪談 故宮(紫禁城)の噂
歴史と権力の都・北京。超高層ビルと古来からの歴史が残る北京でも、目に見えない世界についての噂は絶えません。特に有名なのは、かつて皇帝たちが住んでいた故宮、紫禁城と呼ばれている場所です。一体どんな話なのか、調べてみました。
夜の回廊を歩く宦官たちの行列
ラスト・エンペラーでジョン・ローンが演じた愛新覚羅溥儀の時代、清朝。この時代の服を着て無言で歩く一団。彼らは全員が男性で、下を向いたまま黙って列を進めている。こんな場面が目撃されたのは故宮の西側・御花園付近だったと言います。目撃した警備員によると、それまでも夜中の監視カメラに人影が映っていたことが何度もあったそうです。その人影の服装が、清代の宦官のものではないかと言われています。
「歩いていたら、誰もいないはずの回廊から足音が…」
「列をなして移動する影が見えて、すぐに消えた」
実際に、清朝末期まで故宮には宦官が存在していました。悪名高い西太后に日々むち打ちを受けていたなんていう話も…。明の時代から約600年もの歴史の中では無数の人たちが処刑されています。目撃された宦官も、憂鬱な気持ちのまま今でも働き続けているのかもしれません。
録音されていた謎の声
2000年に入ってからも、掲示板に「夜中の点検用の音声監視装置に謎の音が残されていた」という書き込みがありました。衣擦れのような音や、かすれた男性の声で「報…告…」と聞こえる音声があったという内容です。元々は音声ファイルもありましたが、現在は削除済みのため真偽不明。ただ警備員やスタッフの間では「夜の録音は本当にだめ」と言われているそうです。
故宮の夢
地元の人たちの間では、故宮に行ったらその日の夜におかしなな夢を見たという話も囁かれています。
「夢の中で知らない言葉を話していた」
「見たことのない回廊を歩いていた」
「跪けと言われて泣きながら許しを請うていた」
単なる夢なのか、それとも故宮の何かが影響しているのか…。故宮はあまりにも広いため未公開エリアも多く、一般公開されていない回廊や部屋の中には、今でも誰かがいると言われている場所もあるそうです。
SNSで語られる「絶対に見てはいけない」
中国の掲示板やSNSでは、時々「故宮での映像に本来映っていないはずの人影がある」というポストがあります。中にはすぐに投稿が削除されたという話もあり、故宮は心霊スポットとしても知られているようです。
・観光客がスマホでビデオ撮影していたら、突然反転した顔が写った ・ライブ配信をしていたら「後ろの人誰?」とコメントが来たが誰もいなかった ・修学旅行で撮った写真に清代の服装の人がはっきり写っていた
紫禁城に染みついた記憶
皇帝を中心として、無数の人々がそこで生き、そして死んでいった故宮。今現在は存在しないはずの音、声、そして夢。故宮という特殊な場所が持つ記憶が、まだ何かを伝えようとしているのかもしれません。