世界の都市伝説:クロプシー
世界の都市伝説を巡るお話、略して『せとでん』。名古屋を走る電車とは全く関係ありませんのであしからず。
アメリカの特にニューヨーク州スタテンアイランド周辺に伝わる都市伝説の一つに「クロプシー」と言うものがあります。
「クロプシー」は一見すると人間のような姿をしていて、斧やナイフを持っていたりかぎ爪をつけていたりと恐ろしい姿をした怪人です。昼間は以前精神病院だった廃病院に住んでいて、夜になると街に出没して一人でいる子供を襲って森の奥へ連れ去っていくと言われています。
アメリカで制作された1980年代のホラー映画「バーニング」は「クロプシー」をモデルにした映画です。いたずらを仕掛けられて大やけどを追ったキャンプの管理人クロプシーが斧やハサミを使って、自分をやけどさせた少年たちと似たような若者たちに次々と復讐を始める…。
日本でも上映されていました。その時代はCMも規制がゆるかったのか普通にテレビを見ていると巨大なハサミを持った男がジャキジャキと女の人を切り刻むと言ったようなCMだったのを覚えています。殺人鬼も日本版だけはなぜかバンボロとオリジナルの名前が付けられていた不思議な作品でしたねぇ。
都市伝説や架空の人物なのかと言うと、この「クロプシー」には実際にあった事件の影響があったと言われることが多いです。それが”ウィローブルック州立学校”と言う施設の存在、アンドレ・ランドと言う失踪事件の犯人です。
”ウィローブルック州立学校”はスタテンアイランドにあった知的障碍者のための学校でした。1947年に建設されたこの施設では医療行為が行われていましたが、同時に人体実験や虐待が日常的に行われていたり、衛生環境がとても醜悪だったことから1987年に閉鎖されました。
アンドレ・ランドはこの州立病院で働いていました。9歳の女児の誘拐からはじまり、いくつもの誘拐などで逮捕され(詳しく書きたくない罪状が沢山です)、現在も投獄されています。
しかし映画「バーニング」はランドが起こした事件よりも前に制作されており、ランドを元に映画を作ったとは言い難いです。逆に都市伝説だった「クロプシー」が現実に存在したと語られる事が多いです。
かくして、「クロプシー」は単なる都市伝説ではなく、伝説と現実の両方で存在する殺人鬼となりました。現実の「クロプシー」、ランドは2037年に仮釈放の資格を得ます。
人々が思い出すとき、都市伝説の「クロプシー」も復活するかも知れません。
くれぐれも夜、子供を一人にしないでくださいね…。