世界の都市伝説:バニーマン
KeeferC, CC BY-SA 4.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0, via Wikimedia Commons
世界の都市伝説を巡るお話し、略して『せとでん』。名古屋を走る電車とは全く関係ありませんのであしからず。
アメリカのバージニア州で有名になった「バニーマン」と言う都市伝説を知っていますか?字面からすると、直訳で”ウサギ男”。かわいい感じがしてしまいますが、その都市伝説はウサギの着ぐるみを着た男が斧や手斧で人々を襲うと言うなかなか怖いものでした。
バージニア州にあった刑務所に、殺人犯などの凶悪犯を輸送中に車が事故にあいました。車は壊れ、扉が開き、中にいた凶悪犯たちは森の中に逃げて行ってしまいました。警察も必死に捜索しましたが数人は見つからず逃げられてしまったそうです。
しばらくするとその森の周辺では無残に殺されたウサギの死体が街路樹や橋に吊るされる事件が多発。地元の人々は”バニーマンの仕業”だと噂するようになりました。警察は逃げた凶悪犯の犯行だと考えて捜査を開始しましたが、その凶悪犯が死体で見つかりました。コルチェスター・オーバーパスと呼ばれる高架道路とトンネルがある場所で、トンネルの中で首を吊るようにして死んでいました。
警察は一緒に逃げた凶悪犯が犯人だと考えて捜査は続けられていましたが、翌年になっても犯人を発見することが出来ず、捜査は打ち切られてしまいます。
その年のハロウィンの日に惨劇がまた起こります。
同じコルチェスター・オーバーパスで3人の子供の死体が吊るされているのが発見されました。警察は捜査を再び開始して住民に聞き込みを行うと、ハロウィンのイベントに来ていた住民が「少年たちはウサギの着ぐるみを着た人と話していた」と。ハロウィンのコスプレに紛れて行われた犯行だと推察され懸命な捜査が行われましたが、結局凶悪犯を捕まえることが出来ませんでした。
それ以来、ハロウィンになるとコルチェスター・オーバーパスにはウサギの着ぐるみを着た男”バニーマン”と呼ばれる殺人鬼が現れて、人々を恐怖に陥れると言い伝えられるようになりました。
この都市伝説には創作の元となった2件の事件が判明しています。新聞に載った記事なので信頼度は高いです。
1970年10月18日の事件。フェアファックス群近郊で軍関係者と婚約者が道に車を停めて向かいにある叔父の家を訪ねようとしていたら、突然白い服を着た男が現れて不法侵入だと叫びながら斧を車に投げつけた。助手席の窓は割られたもののケガはありませんでした。
2件目は1970年10月29日。建設現場の警備員が未完成の住宅のポーチに立っていた男性に近づくと、その男性は長柄の斧でポーチを叩きながら「不法侵入だ。これ以上近づいたあら首をはねるぞ」と脅してきたそうです。
両事件とも警察が捜査をしましたが、証拠不十分のため最終的には打ち切られてしまいました。この話が広がるとともにバニーマンが形作られて、尾ひれがついて現在のバニーマンの話になったと言われています。
実際にいるのかいないのか、いたのかいなかったのかわからないものの、斧で襲われる可能性がある場所なんて怖いですよね…。この事件を聞いたら愉快犯も模倣犯も出てくるかも知れませんし。都市伝説も教訓が隠されていることがあるのでまるっきり信用出来ないってものじゃないんですよね。その都市伝説が何を言いたかったのか考えるのも面白いですね。