霧の中の馬車

世界の都市伝説:エンフィールド・フライヤー

 世界の都市伝説を巡るお話、略して『せとでん』。名古屋を走る電車とは全く関係ありませんのであしからず。

 今回はイギリス・ロンドンに伝わる「エンフィールド・フライヤー」のお話しをしたいと思います。幽霊の話が多いですよね、ロンドン。ロンドンと言うかイギリスですかね。歴史のある国ですし、ギロチンがあった事も幽霊目撃談が多い理由かも知れませんね。語り継がれる死の記憶が街のいたるところに残っている歴史がある場所だからかも知れません。

 さてエンフィールド・フライヤーですが、これはロンドンのエンフィールド地区で目撃される幽霊馬車のことを指します。真夜中、特に霧の深い夜に馬のひづめの音とともに霧の中から現れると言われています。馬車自体の姿はほとんど見えないけど、音と空気の震えが感じられ、気づくと近くを猛スピードで通り過ぎるそうです。馬車に轢かれる!と思っても直前で馬車が跡形もなく忽然と消えてしまう事もあるそうです。

 この話は19世紀あたりからあると言われています。ヴィクトリア朝時代は死刑囚が処刑場へ運ばれる馬車が幽霊化したと言われていたり、恋人を奪われてしまった貴族が復讐のために霊になって彷徨っているなどの話が元となったようです。

 ロンドン塔やハンプトン・コート宮殿に現れることで有名なアン・ブーリンも、首がない馬に引かれた馬車で自身の首を膝に抱いた幽霊になって乗っている姿を目撃されたことがあるそうです。また、若くして王座についたものの病弱な体質だったため亡くなってしまったエドワード6世も幽霊馬車に乗っている姿が目撃されたとも伝わっています。

 これらの事からも、王家や伯爵のような位の高い人物が非業の死を遂げてしまったりすると後々幽霊となって目撃されるようになる事が、イギリスにおける一般的な幽霊話の発端みたいですね。

 日本でも幽霊話や怪談なども昔からありますしね。今昔物語集みたいに平安時代からある話もそうだし、江戸時代には雨月物語や番町皿屋敷が歌舞伎の題材として取り上げられたりしていたりするので、その国によって独自の文化を形成している不思議な話だと考えるのが自然かと思います。

 イギリスは幽霊、いわゆるゴーストに分類される話や目撃談が多く、公式でもネタにされるほど愛されていますので、旅行をした際には是非オカルトスポットを訪れてみてください。会ってしまっても責任は取りませんが…。

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