世界の都市伝説:片足の足音
世界の都市伝説を巡るお話、略して『せとでん』。名古屋を走る電車とは全く関係ありませんのであしからず。
これは北海道出身の同僚から聞いた話。冬の時期に丁度いいお話。スキー場でバイトをしていた10代後半。有名なスキー場ではなく北海道でもあまり観光客もいない地元のスキー場でバイトをしていたそうです。
その日はナイターの営業が終わった後、ゲレンデ脇のライトの確認を頼まれて一人で向かっていた。ライトを点け直す場所はリフトの運行管理などをするコントロールルームから少し離れていて、片側は林、もう片側は斜面の白い壁。風はほとんどなくて、雪を踏む自分の足音だけが「キュッ、キュッ」と響いていた。
途中で、その足音に違和感を覚えた。自分とは違う“別の足音”が混ざっている気がした。
気のせいだと思って歩きだした。足音が気になって良く聞いてみると
「ザッ……ザッ……ザッ……」
自分の足音「キュッキュッ、キュッキュッ」に対して「ザッ……、ザッ……」。片足分の音だけが重なって聞こえる。誰かがいるなら自分と同じように2本分の足音が聞こえるはず。なのに聞こえるのは片足分の足音だけ…。動物だとしても一本分しか聞こえないなんてありえない。
おもむろに振り返ってライトで辺りを照らしてみても何もいない。あるのはいつものスキー場。吹雪で視界が悪いわけでもなく、ナイター照明もついているので、見逃している訳でも何かが隠れている訳でもない…。
それでも歩くとやっぱり片足分の足音が混ざっている。自分の後ろから離れる訳でも近づく訳でもなく一定の距離で。怖くなって早足になると足音も同じように早くなる。
意味がわからなくなってもう一度振り返りならが後ずさり、ゲレンデをライトで照らしてみると、一定間隔で並んだ足跡のような”くぼみ”が自分に向かって並んでいる。怖くなって後ずさりをすると
ザッ……
くぼみが出来た…。もちろん何かが見える訳じゃない。何が足跡をつけているのかはわからないけど何かが近づいてきているんだとパニックになった。コントロールルームまでダッシュで戻ってドアを締めて耳を澄ます。もう足音は聞こえない。
ライトの確認も出来なかったのでコントロールルームにいた先輩に今あったことを話すと、その先輩も「夜に一人で歩いていると20mくらい後ろで誰かが歩いている音がする時がある」と。「もしかしてあれって人じゃなかったのか(笑)」と笑っていた。
先輩が聞いた足音もまた絶対に近づいては来ないそうだ。ただただ一緒に歩いているだけ。まるでこっちを観察しているように”見ている”だけ。
なんだかはわからないけど確かに何かがいたんです。
何か見えた訳でもないんだけど「絶対になんかいたんですって!」ってガチトーンで言ってたのが忘れられないです。片足だけって言うのもスキー場に何か関係あるんでしょうかね…足を怪我したとか…凍傷になってしまってとか…。何もしてこないってところが妙にリアリティあるなって当時思ったのを思い出します。
なかなか夜のスキー場で一人歩くってシチュエーションにはなりにくいとは思いますが、身近なところでも何かおかしなことが起きていることがありますので!急に不安感に襲われた時とか辺りを注意深く観察してみてくださいね!ふふふ