Cerro de la Estrella 星の丘

アステカの「新しい火の儀式」 2025年を完了させる

 新しい年を迎えようとしている今、私たちは古い年を完了させておく必要があります。せっかく「生まれ変わる」のに最適な時期なのに、未完了の感情や執着を抱えたまま新年を迎えるのはもったいないですよね。古代アステカの人々は52年に一度、文字通りすべてを終わらせる「新しい火の儀式・シウモルピリ(Xiuhmolpilli)」を行いました。究極の断捨離ですよね…。今日は5日間プログラムの2日目、この叡智を借りて2025年を完了させましょう。

アステカの暦の一つ 52年で完結する宇宙のサイクル

 アステカでは二つの暦―260日の神聖暦(トナルポワリ、Tonalpohualli)と365日の太陽暦(シウポワリ、Xiuhpohualli)が使われていました。二つの暦が同じ位置に戻る周期が52年ごとだったため、この周期は「シウモルピリ(Xiuhmolpilli、一束の年)」と呼ばれ、宇宙の一つの完全なサイクルとされました。

 その周期の最後の夜、アステカの人々は恐怖と期待の中で過ごしました。次の日の朝には太陽が昇ってこない可能性があると考えられていたからです。彼らは家の中の火をすべて消し、陶器を割り、古い衣服を捨て、徹底的に掃除しました。神官たちはウィシャクテカトル山(現在のメキシコシティ近郊)の頂上で、真夜中にプレアデス星団が子午線を通過する瞬間を待ちました。

 通過の瞬間、新しい火が起こされます。この火は「宇宙の心臓」を動かし、太陽を蘇らせる神聖な炎でした。新しい火はテノチティトランの大神殿に運ばれ、帝国中のすべての家に分配されました。人々は新しい衣服をまとい、新しい陶器を使い始める―まさに「ゼロからの再出発」だったのです。

 新しい火の儀式の哲学は、「真の再生には完全な終わりが必要だ」ということです。中途半端ではなく文字通りすべてを手放すことで、アステカの人々にとっての太陽のように、あなたの望んだものが入ってくる余地が生まれます。

現代に生きる私たちの52年周期

 アステカの52年という数字は現代でも意味深いものです。人生を52年で区切った場合、多くの人にとって人生の前後半ということになるでしょう。52歳までは第一の人生周期にあり、学び、キャリア構築、家族形成などに力を入れる時期です。そして52歳以降の第二の人生周期では、それまでに身につけた叡智を共有して次世代に受け渡すことになります。

 人生に一度ではなく、私たちはいつでも「小さな52年周期」を使うことができます。重要なのは周期の正確さより「完全に終わらせる」という意識です。2025年という一年もまた人生における一つのサイクルです。この一年の学びや経験、手放すべきもの、統合すべき叡智―善悪の区別なくすべてを意識的に「完了」させることで、2026年を真に新しい年として迎えることができます。

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