スカラ・ブレイ

オーパーツ大好き!スカラ・ブレイ

 今回のオーパーツ大好き!では「スカラ・ブレイ」をご紹介いたします。これはイギリスのスコットランドに残る新石器時代のものと言われる集落遺跡です。スコットランド北部のオークニー諸島にあり、家屋がいくつか集まった集落の遺跡になっています。

 1850年、この年の冬にオークニー諸島近辺は大嵐に見舞われました。この大嵐によって小さい丘があった場所の草や土が削り取られ、いくつかの石造建築物が現れました。その後1928年からイギリス人の考古学者たちによって完全な姿が掘り起こされます。調査の結果、新石器時代にあたる紀元前3100~2500年前の遺跡だと言うことがわかりました。

 家は全部で8棟。石を積んだように造られていて、不思議なことに家具も全て石で作られています。ベッドや棚、収納箱や仕切り壁まで全てが石造りです。これはこの地域が木材に乏しい地域だったことから石で作られたと考えられています。また、洗練された排水設備が各家庭に組み込まれていて、原始的なトイレまで備え付けてありました。

 さらに各家は低い石の通路で繋がっていて、外に出ることなく移動が出来るようになっていました。強風や寒さ対策とも考えられています。かまども完備されていて5000年も前のものとは考えられないくらいしっかりと安定した暮らしが出来るような家が建てられていました。

 なのに何故この場所が放棄されてしまったのでしょうか?いまだ解明されてないこの理由がこの遺跡の最大のミステリーなんです。何かしらこの地を去らなければいけない理由があったのは間違いないのですが、砂に埋まってたことから堆積物によって隠されたとしても急激に砂が流れ込んでくることはないですし、見つかっている貝塚からは魚の骨や貝殻が見つかったことと、種子があったことから大麦が栽培されていた可能性があるそうなので、食料に困っていた感じはないそうです。

 また、”ある日突然放棄しなくてはいけない何かがあった”ような証拠も見つかっていません。全てが石造りだったので持ち運べなかった可能性は高そうです。一番有力な説は、気候が寒冷化に向かっていった説です。5000年前は今よりやや暖かいくらいだった可能性が高いのですが、そのあとに寒冷化が始まったとされています。気温が低下しただけではなく、嵐も増加していく。そうなると寒さだけではなく、食料の確保も難しかったと考えられますね。

 そして、オカルト的に面白いものも発見されています。彫刻が施された石の球です。この彫刻がルーン文字と見られており、スコットランド北部全域で発見されています。となるとこの地もルーン文字を使っていたヴァイキングの拠点だったのではないかとも考えられるのですが証拠が見つかっていません。後世になってヴァイキングが入り込んで使っていたことも考えられますし…。

 かなり謎が多い遺跡なことには間違いないです。現在は世界遺産に登録されて保存活動もされていますが、波による浸食や海面上昇によって極めて脆弱であると評価されています。また、強い嵐が発生してしまったらまた壊れてしまうかも知れませんね。

 現地ではツアー観光も出来るので、なくなってしまう前に”北ヨーロッパに現存する最古の建造物遺跡”を是非見に行きたいですね!

関連記事一覧